ワイヤレスイヤフォンが人気を集め、スマホから3.5mmのイヤフォンジャックがめっきりと減ってしまったが、ミドルレンジ端末では搭載するモデルも多い。4機種のうちイヤフォンジャックを搭載しているのはReno AとAQUOS sense3。iPhone SEとnova 5Tにイヤフォンジャックはない。Apple、Huaweiとも自社でワイヤレスイヤフォンを開発、販売しているので、それを使ってほしいという意味もあるのだろう。
置くだけで充電できるものの、有線よりも充電に時間がかかることから敬遠してきた人も多そうなワイヤレス充電。最近は技術革新が進んで充電スピードが速くなっており、今後は対応する機種が増えてきそうだが、現在はまだハイスペック機が搭載するにとどまっている。4機種の中でワイヤレス充電に対応しているのはiPhone SEのみ。iPhoneはiPhone 8/8 Plusからワイヤレス充電に対応しており、同じ本体を採用しているiPhone SEも、そのまま対応することになったのだろう。
iPhone SEはディスプレイやカメラこそミドルレンジだが、プロセッサは最新のiPhone 11シリーズと同じ、第3世代のNeural Engineを搭載した「A13 Bionic」だ。グラフィックを多用したゲーム、ARを使ったアプリも問題なくスムーズに動き、アプリの起動、写真ライブラリの表示も素早い。
nova 5Tが搭載する「Kirin 980」は「P30 Pro」と同じプロセッサで、動きの機敏さはハイエンドモデル並みだ。nova 5Tはハイエンドモデルと同等の基本性能を持ちながら、ディスプレイが液晶だったり、望遠カメラを省いたり、FeliCaや防水・防塵に対応しなかったりと、細かいところでコストダウンを図っている印象だ。
Reno Aが採用するSnapdragon710は、ミッドハイクラスのプロセッサ。ハイエンドモデルに近い動作感を味わえ、リッチなアプリも十分扱える。一方、AQUOS sense3のSnapdragon630はミドルレンジのプロセッサで、ハイスペックを要求するアプリを使うと力不足を感じることがある。ただ、メールやWebの閲覧、SNSの利用といったシンプルな使い方には十分な内容だ。
最新のプロセッサを搭載しながら4万円台というiPhone SE(第2世代)の価格は、大きな魅力となりそうだ。カメラ性能でnova 5Tなどに及ばない部分はあるものの、それさえ納得できれば、どんなアプリでもサクサク使え、ケースやアクセサリーもiPhone 8用のものが使えるので豊富。満足度は高いだろう。
3万円台のミドルレンジモデル、Reno A、AQUOS sense3ともたった1万円の差で、価格面でも戦える。同じ価格帯のAndroidスマホにとってiPhone SEは強敵となるだろう。
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