6月2日に、ファーウェイ・ジャパンがスマートフォンとタブレットの新しいラインアップを発表しました。スマホは「HUAWEI P40 Pro 5G」「HUAWEI P40 lite 5G」「HUAWEI P40 lite E」、タブレットは「HUAWEI MatePad Pro」「HUAWEI MatePad」「HUAWEI MarePad T8」の計6モデルです。
これらの端末は、3月に発売された(一般発売は4月から)「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」と同じく、HMS(Huawei Mobile Services)を搭載する端末です。言い換えると、GMS(Google Mobile Service)には対応しておらず、Google純正のアプリは使えません。Google Playストアからダウンロードすることもできません。アプリは、HMSに対応したものを「AppGallery」という専用ストアから入手できる仕組みです。
Huaweiの新モデルに興味はあるものの、Googleのアプリが使えなくて大丈夫なのか? と心配する人は少なくないでしょう。筆者は、3月28日からMate 30 Pro 5Gを使っています。AppGalleryの使い勝手はどうなのか? どんなアプリを入手できるのか? ユーザー目線でリアルな現状をお知らせしたいと思います。
HMSは、170カ国以上で提供し、140万人以上がアプリ開発者として登録し、月間アクティブユーザーが4億人を超えるというサービスです。
HMSはHuaweiが数年前から力を入れていたエコシステムで、日本で販売されているSIMロックフリーのHuawei端末もAppGalleryにアクセスできました。しかし、2019年までに発売された端末はGMSにも対応していたので、ほとんどのユーザーはAppGalleryを使わずに、Google Playストアからアプリをダウンロードしていたはずです。米中摩擦問題によって、新しく開発する端末にGSMを搭載できないことになり、ファーウェイ・ジャパンもHMSの整備に注力。日本向けのアプリの開発者を募り、AppGalleryのアプリを増やしている状況です。
ただし、筆者が使っているMate 30 Proや新たに発売されたP40 Proで、GMS向けのアプリが全く使えないというわけではありません。いわゆる裏技的な方法もあり、それについては後述します。
AppGalleryは、iOS端末向けの「App Store」やAndroid端末向けの「Google Playストア」と同じように、アプリ名の入力や、カテゴリー、人気ランキングなどからアプリを検索できます。他のアプリストアと違うところは「QuickApp」「ウィッシュリスト」という項目があるところ。
QuickAppは、アプリをインストールしなくても利用できるブラウザアプリで、「Quick App Japan」として、日本のユーザー向けアプリ一覧が表示されます。ブラウザでアクセスできるWeb版へのショートカットといったイメージですが、単なるWeb版ではなく、Huaweiが「高速アプリ」と称する独自仕様になっています。
AppGalleryで利用できるアプリを手っ取り早く増やすための施策でしょうが、実際に素早く開けて、ほぼアプリと同じように操作でき、ストレージを有効に使えるという利点もあるので、積極的に活用できそうです。ただし、アプリ版とは画面表示が異なるので、操作に迷ったり、使いづらく感じたりすることはあるでしょう。
AppGalleryでアプリを検索すると、未配信のアプリでも検索結果に「利用不可」と表示されます。そして「追加」をタップすると、「ウィッシュリスト」に追加され、利用可能になると通知されるそうです。筆者も幾つか“ウィッシュ”していますが、まだアプリ配信の通知は届いていません。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.