コスパに優れたモデルは? 4万円前後のミッドレンジ「Xperia 10 II」「Galaxy A41」「LG style3」を徹底比較(1/4 ページ)

» 2020年08月15日 06時00分 公開
[島徹ITmedia]

 今夏からスマートフォン販売の新定番となりつつあるのが、4万円前後からそれ以下のミドルクラスだ。大手キャリアのAndroidでもミッドレンジモデルが複数投入され競争が活発化している。

 理由としては、2019年10月から改正された電気通信事業法により、スマートフォンの割引額を最大2万円とする規制の影響が大きい。結果、今夏は規制後の価格でも購入しやすく、ある程度性能の高い4万円前後のミドルクラスが充実してきたというわけだ。

 そこでこの記事では、各キャリアが販売するミドルクラス3機種であるXperia 10 II、Galaxy A41、LG style3の特徴と性能をチェックした。従来ユーザー注目のXperia 10 IIはもちろん、カメラ画質に注力したGalaxy A41やハイエンドCPU搭載のLG style3など、それぞれとがった特徴を持った魅力的なモデルとなっている。

ミドルクラススマホ 「Xperia 10 II SO-41A」「Galaxy A41 SC-41A」「LG style3 L-41A」を比較

ミドル3機種はサイズも機能も売れ筋狙いの真っ向勝負

 まずは3モデルの概要とデザインから見ていこう。今回の比較では、いずれもドコモ向けの「Xperia 10 II SO-41A」「Galaxy A41 SC-41A」「LG style3 L-41A」を検証している。

 共通した特徴として、6型前後の有機ELディスプレイと複数のカメラ、日本ではおなじみの防水・防塵(じん)性能とおサイフケータイを搭載。3機種とも手ごろな価格で画面が大きく、カメラ画質もよさそうという、売れ筋を狙ったモデルだ。

ミドルクラススマホ 3機種とも6型ディスプレイで防水・防塵(じん)やおサイフケータイに対応

 この他、ストレージはいずれも64GBでmicroSDスロットを搭載。ヘッドフォン端子も搭載する。ただしワンセグとフルセグには非対応だ。

 機能がここまで似通っていると、差異化のポイントはデザインや実際のカメラ画質、処理性能や使い勝手など、実際に触らないと分からない部分が中心となってくる。

買い替え需要に応えるスリムモデル「Xperia 10 II」

 ドコモ、au、Y!mobileから販売されている、Xperiaの最新ミドルクラス。ハイエンドのXperia 1 IIを小型にしたような形状だが、マットな風合いで丸みを帯びた柔らかみのあるデザインとなっている。ドコモオンラインショップでは支払総額4万1976円(税込み、以下同)で販売されている。

Xperia 10 IIXperia 10 II Xperia 10 IIは幅が69mmとややスリムで、片手でも使いやすい

 特徴は、超広角と望遠を含むトリプルカメラ搭載と、幅約69mmのスリムさだ。また、以前のXperiaと同じく側面に電源キーと指紋センサーを一体化したボタンを搭載。発売から3〜4年ほどたつ「Xperia XZ」や「Xperia XZs」あたりから買い替えても、違和感なく使えるだろう。

Xperia 10 II ハイエンドXperia 1 IIと同様のマルチウィンドウ専用メニューを搭載。2画面操作が楽。なお、シャッターキーやヘッドフォン端子、ゲームエンハンサーは登載していない

カメラの絵作りや生体認証の実用性が魅力「Galaxy A41」

 ドコモ、au、UQ mobileから販売されている、Galaxyの最新ミドルクラス。ほぼフレームレスの6.1型ディスプレイに加えて、4800万画素カメラを含むトリプルカメラと、2500万画素インカメラを搭載。カメラ性能にも注力したモデルだ。ドコモオンラインショップでは支払総額3万7224円で販売されている。

Galaxy A41Galaxy A41 Galaxy A41の画面サイズは6.1型だが、フレーム部分が薄く幅70mmとスリム。ノッチ部分も周りのフレームも極小だ

 カメラが高画素なだけでなく、ハイエンドのGalaxyと似たシーン認識の絵作りで、フルオートでも明るく鮮やかなSNS映えする写真を撮りやすい。顔認証+ディスプレイ内蔵の指紋認証センサーや、Game Boosterをはじめとする独自アプリも搭載している。

Galaxy A41 背面は見た目一色だが、光の角度によって異なる輝きかたやパターンを見せる

高い処理性能でアプリやゲームが快適な「LG style3」

 本機種はドコモ向けのLG製ミドルクラス。最大の特徴は、Qualcomm製のハイエンドチップ「Snapdragon 845」を搭載した点にある。ハイエンドでは2世代前のチップだが、同価格帯のミドルクラスと比べて圧倒的に高いCPU・GPU性能を実現した。高画質3Dグラフィックのゲームも快適に動く。ドコモオンラインショップでは支払総額4万1976円で販売されている。

LG style3LG style3 LG style3は正面から見るとオーソドックスなデザインだ。ノッチはやや大きめ。背面には標準と超広角カメラを搭載する

 名称だけ見るとドコモの低価格帯スマホと勘違いしがちだが、今夏のダークホースといえる。安価でゲームやアプリの動作が快適なスマホが欲しい人や、2〜3年前のハイエンドスマホからの買い替えで、処理性能は落としたくない人にとって魅力的なモデルだ。

LG style3 平面で見やすいディスプレイに、ハイエンドスマホでの採用が多いふちが曲面のガラスパネルとアルミフレームを採用。実用性と高級感を両立させている
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