インタビュー
» 2020年08月18日 06時00分 公開

激化する“サブブランド競争”の中でY!mobileはどう攻める? 寺尾氏に聞く(3/3 ページ)

[石野純也,ITmedia]
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楽天モバイルは「何をするのかが分からない怖さ」がある

―― 競争という観点だと、4月から楽天モバイルも本格サービスを開始しました。この影響はいかがでしょうか。

寺尾氏 どうですかね? 申し込み数は100万まで行ったと言っていましたが、ほとんどが純新規で、2台持ちも多いと見ています。そのお客さまが無料期間終了後もとどまるかどうかがポイントではないでしょうか。今のところ、目立ってどうという動きはありません。少しだけ動きがないわけではありませんが、トータルすると、ほとんど変わらなかった。ただ、この後、どうされるのかは、気になっています。無料で配れば数は出ますし、何をするのかが分からない怖さはあります。

―― 楽天モバイルはeSIMを積極的に採用してきました。MNOという立場を考えると、Y!mobileも技術的にeSIMはやりやすいはずですが、この点はいかがでしょうか。

寺尾氏 近い将来やりますよ。テクノロジーとして、そういったものは全部スコープに入れています。(eSIMに限らず)基本的には準備を進めた上で、いつ出すのかのタイミングを計っています。ただし、プライオリティもあります。eSIMは使える端末がまだ少なく、現状では物理SIMとの差がありません。本人確認の問題があり、郵送で本人を確認するとなると、eSIMである必要がほぼなくなってしまうからです。eKYCが緩和されればメリットが出てくるので、その辺の整理をつけながらやっていきたいですね。

取材を終えて:eSIMをはじめ“反撃の一手”に期待

 電気通信事業法の改正や、Androidそのものの成熟によって、Y!mobileのラインアップが徐々に変わりつつあることがうかがえる。これが、夏モデルとして、Xperia 10 IIやReno3 Aを相次いで導入した背景だ。サブブランドながら、サポートを充実させることで、コストにシビアなシニア世代の獲得にも成功しているが、同世代のユーザーを多く抱える他社にとって、脅威といえそうだ。

 料金プランでUQ mobileに出し抜かれることも増えてきたY!mobileだが、寺尾氏のコメントから、反撃のチャンスをうかがっているようにも聞こえた。eSIMについても何らかの準備を進めているようで、期待が持てる。Y!mobileはApple StoreやAmazonでのオンライン販売を強化しているが、こうした販路との相性はよさそうだ。

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