KDDIと沖縄セルラー電話(以下まとめて「au」)は、5G通信サービス「au 5G」の開始に合わせて、3月27日に法人向けモバイルWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi 5G X01」(シャープ製)を発売しました。
それから4カ月弱経過した7月21日、同端末の個人向け販売も始まりました。合わせて、ルーター専用プランにも改定が加えられています。
今回の「5分で知るモバイルデータ通信活用術」は、Speed Wi-Fi 5G X01と、au 5Gのルーター用プランの特徴をチェックしていきます。
なお、記事中の価格は特記のない限り「税別」、通信速度は「理論値」となります。
Speed Wi-Fi 5G X01の端末スペックを簡単におさらいすると、以下のような特徴があります。
このように、モバイル通信側もLAN側も高速通信に対応していることが大きな特徴です。
発売時点で法人限定とされていた端末が、発売後約4カ月で個人向けにも販売されることになったことは、筆者個人としては意外でした。ただ、au 5Gスマートフォンのように気軽に買えるようにはなっていません。というのも、販売方法がスマホとは異なるのです。
auのニュースリリースでは、Speed Wi-Fi 5G X01の取り扱い販路は「au Online Shopを除くau取扱店」とされています。しかし、都内のau取扱店を回ってみると、Speed Wi-Fi 5G X01を在庫として用意している店舗はほとんどありません。というのも、この端末は専用電話窓口に問い合わせるか、店舗で予約しないと購入できないのです。
専用電話窓口では毎日10時から20時まで、新規契約のみ受け付けています。端末(とSIMカード)は、契約処理が完了すると契約住所宛に配送される仕組みです。
一方、店舗予約では、新規契約に加えて機種変更や契約変更も可能です。au直営店を含むauショップなら、店舗検索サイトから来店予約と同時に端末も予約できます。
ちなみに、電話窓口やKDDI直営店での販売価格は税込みで71500円と、従来のモバイルWi-Fiルーターと比べて高価な設定です。この点は、NTTドコモの5Gルーター「Wi-Fi STATION SH-52A」も同様で、オンラインショップでの税込み価格は6万8904円と高価です。
5G対応ルーターは、5Gの普及に従って安くなっていくものと思われます。
ここまで読んで、「なぜSpeed Wi-Fi 5G X01をau Online Shopで購入できないの?」と思った人もいると思います。実は、この機種に限らずau Online Shopではデータ通信専用端末を購入できないのです。
NTTドコモの「ドコモオンラインショップ」、ソフトバンクの「ソフトバンクオンラインショップ」「Y!mobile オンラインストア」では、データ通信専用端末も購入できます。新規契約はもちろん、機種変更も受け付けています。
新型コロナウイルスの影響を受けて、テレワークやWeb会議、遠隔授業用のデータ通信回線へのニーズは高まっています。また、同ウイルスの感染拡大を抑制するために、人との接触を極力回避して契約したいという人もいるはずです。
そう考えると、au Online ShopでWi-Fiルーターを取り扱わないことが不思議でなりません。筆者としては、取り扱っても罰(ばち)は当たらないと思うのですが……。
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