ユー氏は2019年にリリースされたHarmonyOSについて「All-Scenario時代のために作られた初の分散型OS」と紹介。アプリを1つ開発するだけで異なるデバイス間で展開でき、安全で信頼性の高いソリューションを提供できると説明した。
そして、発表された新たなHarmonyOS 2.0は、All-Scenarioのエコシステムを強化。ソフトウェアバス、データ管理、セキュリティなど既存の分散機能を包括的にアップグレードする。例えば、スマホとスマートウォッチが連携することで、ユーザーは没入感のあるインタラクティブな体験を楽しめるようになるという。
「Adaptive UX framework」により、アプリは1つだけ開発すれば、さまざまな画面サイズに適用される。ユー氏は「世界中の何十億ものデバイスにアプリを提供することができるようになる」とメリットをアピールした。
さらに「AI audiovisuals」も提供。これを使うと、クルマのインフォテインメントシステムなどを音声で操作できるようになる。
HarmonyOS 2.0は、まずスマートテレビ、時計、ヘッドユニット向けのβ版が9月10日から提供された。スマートフォン向けも用意されており、12月に利用できるようになる見込み。ユー氏は「2021年からはHarmonyOSのスマホも見られるようになるかもしれない」と期待していた。
HarmonyOSのロードマップ。9月10日から128KBから128MBメモリ(RAM)のデバイスをサポートし、2021年4月からは128MBから4GBまでのメモリに対応。2021年10月からは4GB超のメモリを含む全てのデバイスをサポートする予定ユー氏は、Huaweiがグローバルな開発者と販売網やチャネル、エコシステムの運営組織を共有していることに言及。「世界中のユーザーに中国の開発者を紹介している。それと同時に、海外の開発者が中国のユーザーにサービスを提供できるように支援したい。両者の架け橋になりたいと思っている」と語り、中国のみならず、世界中の開発者を支援していく姿勢を強調した。
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