2つの純正キーボードで第4世代「iPad Air」の使い勝手をチェックしたノートPCライクに使えるのはどっち?(3/6 ページ)

» 2020年11月04日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

トラックパッドを備えMacBookライクに使える「Magic Keyboard」

 続いて、Magic Keyboardをチェックしていく。Smart Connector経由でiPadと接続する仕組みはSmart Keyboard Folioと同様だが、キーボード手前にトラックパッドを備える他、外部からの給電を可能にするUSB Type-Cポートをヒンジ部に搭載するなど、前述のSmart Keyboard Folioに比べてはるかに多機能だ。

 さらにiPad本体が宙に浮くフローティング構造を採用することで、奥行きを最小限にとどめ、重心も手前に来るように工夫されている。トラックパッドおよびパームレスト部の奥行きがあるため、実際にはSmart Keyboard Folioよりも奥行きはあるのだが、フットプリントをなるべく減らそうとする方向性は好感が持てる。

 キーはMacBookに似たシザー構造で、バックライトも搭載。さらに手前にトラックパッドを搭載することから、キー入力しながらのカーソル操作も容易に行える。これらにより、MacBookに極めて近い使い勝手を実現している。最上段のファンクションキー列こそないものの、これは前述のSmart Keyboard Folioも同じだ。

 ウィークポイントは重量だ。iPad Airを宙に浮かせるにあたってのバランスの関係もあってかベース部分が重く、総重量は実測で約1058gと、1kgの大台を超えてしまっている。そのため荷物の軽量化を目的に、重いノートPCではなく本製品+iPad Airという構成に差し替えるのは、少し考えにくい。

 また、宙に浮いたプレート面にマグネットで吸着させている構造上、場所を移動させる時などにiPad下部に指を引っ掛けて手前に引っ張ると、簡単に外れてiPad Airがキーの上に落下してしまう。マグネットは十分に吸着力があり、普通に使っていて落下することはないが、iPadがキーボード面に接地しているSmart Keyboard Folioにはない怖さがある。

iPad Air 4 「Magic Keyboard」を装着した状態。価格は税別3万1800円だ
iPad Air 4 背面から見たところ。後方のヒンジ部によって支えられていることが分かる
iPad Air 4 横から見たところ。iPadが宙に浮いた状態になるフローティング構造を採用する
iPad Air 4 垂直を超えて、わずかに前方へと倒すことができる。もっとも実際にこのような角度で使うことはないだろう
iPad Air 4 日本語JIS版のキー配列。MacBookと違って最上段のファンクションキー列がないのは、前述のSmart Keyboard Folioと同様だ
iPad Air 4 タイピング中。トラックパッドを備えることから、カーソルの移動やリンクのクリックもタイピングしながら容易に行える
iPad Air 4 キータッチはMacBookに酷似している。キーストロークは公称1mmだ
iPad Air 4 たたんだ状態。Smart Keyboard Folioと同様、画面側と背面側のどちらも保護される
iPad Air 4 iPad Airに装着した状態での重量は実測で約1058gと、決して軽くはない
iPad Air 4 この部分を持って手前に引っ張るとiPad Airが簡単に外れる。置き場所を動かそうとここを持つとキーの上に落下し、損傷の原因になりかねないので注意したい

 次に、iPad Proとの違いをチェックする。

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