ソフトバンクが5Gで無制限プランを提供へ 政府の値下げ要請はY!mobileでカバー(2/2 ページ)

» 2020年11月04日 23時28分 公開
[小山安博ITmedia]
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PayPayは3300万ユーザーに到達

 新型コロナの影響を当初は懸念していたという宮内社長だが、ヤフーの広告事業と法人事業では堅調に推移。法人事業では従来のオフラインの営業に加え、オンラインで営業活動をする「ハイブリッド営業」を実践。「オフラインでないとダメだと思っていたが、むしろオンラインの方がはるかに営業効果があることが分かってきた」と宮内社長。こうしたハイブリッド営業のノウハウをソリューションとして今後、企業などに売り出していく考えだ。

 決済事業のPayPayは、10月時点でユーザー数が3300万人に達し、決済回数は前年同期比5倍となる4.9億回となった。決済可能店舗数は260万カ所を超えるなど、コード決済ではトップに位置する。これをベースに、金融サービスやモバイル、Eコマースの事業と連携していく。

ソフトバンク
ソフトバンク PayPayは順調に拡大

 ヤフーとソフトバンクについては、すでにロイヤリティープログラムで連携。ヤフーIDと連携したり、サービスを利用したり、クレジットカードを作ったり、ソフトバンク回線を契約したりすれば、還元率を向上させる。今後PayPay銀行と名称を変更するジャパンネット銀行では、残高チャージやミニアプリで連携。PayPay開始後に個人口座獲得数は1.7倍、法人口座獲得数は4.4倍に成長したという。

ソフトバンク 金融・決済サービスとのシナジーを目指す
ソフトバンク シナジーの一例
ソフトバンク
ソフトバンク ジャパンネット銀行はシナジー効果で口座数を大幅に拡大

 同じく、今後PayPay証券と名称変更するOne Tap BUYは、現在はPayPayボーナスの運用を提供しているが、既に累計利用者数160万人に達し、今後は資産運用サービスを実装する計画。単に決済としてだけでなく、さまざまな金融・決済サービスとつながる金融エコシステムの形成を目指すとしている。

ソフトバンク One Tap BUYもまずはボーナス運用から開始し、今後資産運用まで拡大する
ソフトバンク 金融エコシステムの形成が目標

 宮内社長は、以前から「ビヨンドキャリア宣言」として、モバイル・固定の会社からインターネットに関わる幅広い分野で事業を展開することを目指してきた。その結果、本業の通信事業の割合を下げ、どんな状況にも対応できるような事業構造を整備してきたことで、コロナ禍や携帯値下げ論議などの状況においても増収増益を確保できた点をアピールしている。

ソフトバンク ビヨンドキャリア宣言として、非通信分野でも成長を目指す
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