楽天モバイルとKDDIのローミング契約、東京都内は来春終了――「圏外で不満」の声にはMVNO端末を貸与

» 2020年11月13日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 10月下旬、KDDIは楽天モバイルに対して一部地域においてローミングを終了すると発表した。

 すでにSNS上では「楽天モバイルが圏外になった」というユーザーの声が相次いでいる。

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この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2020年11月7日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額税別500円)の申し込みはこちらから。


 今週、楽天モバイルはプレスカンファレンスを行っており、その際に質問をしたところ、山田善久社長は「ご迷惑をおかけしたユーザーには大変、申し訳ない。早急な基地局建設や個別のMVNO端末を配るなどして対応する」と語った。

 実際に申し出があったユーザーにはドコモ回線のWi-Fiルーターが貸し出されている模様だ。

 地下鉄や地下街などに関しては、比較的、速いタイミングで自社回線エリアに切り替わるとしている。そもそも、地下鉄などでは3キャリアが共同で敷設していることもあり、楽天モバイルも仲間入りすればいい話だ(ただし、共用しているのはアンテナ部分のみであり、基地局設備自体は自前で用意が必要)。

 一方、ビルなどでは楽天モバイルが自前で交渉し、工事を進めていく必要がある(ただ、新規に建てられた施設などではJTOWERが共同設備を入れていることも多い)。

 そもそも、KDDIと楽天モバイルのローミング契約は「楽天モバイルが都道府県単位で人口カバー率で70%を超えた段階で、契約を打ち切る交渉を始めることができる」としている。つまり、それまで99.99%以上の人口カバー率で使えていたネットワークがある日、突然、70%程度に落ちる可能性があるというわけだ。

 KDDIの高橋誠社長は「東京、大阪、名古屋は70%に達したとのことで、東京都でのローミング提供は原則、2021年3月末で終了することになった。ただし、山間部や地下鉄でのエリアは引き続き受け入れる。これはもともとの計画通り」と語っている。

 楽天モバイルのタレック・アミンCTOは「屋内外の人、建物の奥深くにいる人、すべてをカバーしていく。基地局建設の計画を加速させる」と語る。楽天モバイルでは他社に比べて30?40%広いカバレッジとなる基地局を使っているというが、やはり4Gは1.7GHzのみ、計画数でも3キャリアに見劣りする数字だけに不安が残る。

 確かに、KDDIに対して1GBあたり500円程度のローミング料金を支払い続けるのは相当な負担となるはずだ。

 とはいえ、すぐにローミングを終了していくという判断はいささか早急過ぎはしないか。

 日本のユーザーは安い料金よりもネットワーク品質を重視する傾向が強いだけに、どんなに2980円で使い放題をアピールしても「つながらない」と一度、レッテルを貼られると、取り返しのつかないことになりかねない。楽天モバイルはもうちょっと慎重な判断をした方が身のためのような気がしていならない。

© DWANGO Co., Ltd.

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