世界を変える5G

「iPhone 12」を分解 バッテリー容量が減少した理由、米国モデルが搭載するミリ波ユニットの特徴は?バラして見ずにはいられない(3/3 ページ)

» 2021年02月23日 06時00分 公開
前のページへ 1|2|3       

カメラも大きく変化

 カメラの手ブレ補正の手法は2つある。1つはデジタル処理、もう1つはブレと逆の方向にレンズを動かす光学処理である。iPhoneでは後者が採用されていた。スマホのカメラはサイコロのような形状をしており、それなりに高さがある。iPhone 12シリーズは本体の薄型化に伴い、カメラの高さも抑制する必要があったようだ。

iPhone 12 歴代のiPhoneカメラの変遷。画素数は12MPとiPhone 11から据え置きだが、グラフが示すようにCMOSイメージセンサーが大型化しており、より多くの光を取り入れられるようになった。夜景撮影などに威力を発揮する

 iPhone 12 Pro Maxの望遠カメラレンズはiPhone 11 Pro Maxの樹脂6枚構成から樹脂6枚プラスガラス1枚の7枚構成となった。結果としてレンズが重くなり、レンズの代わりにその下にあるカメラのフィルムに相当するCMOSイメージセンサーを動かす「センサーシフト」が採用された。この新技術はアルプス電気が担当したと推定されている。

 従来のレンズを動かす手ブレ補正のドライバーICやアクチュエータなどのメカコストはおよそ3ドルと見積もられている。センサーシフトのコストは7〜8ドルと推定している。現在はiPhoneの最上位機種のみ搭載されているが、カメラの低背化ニーズが広がれば、他の機種でも採用が進み、価格も下がる可能性がある。

iPhone 12 推定原価に占めるディスプレイとカメラの割合。増大の傾向で、この2種類の部品だけで全体の3分の1を占めている
iPhone 12 電子機器で最も員数が多いのが積層セラミックコンデンサー(MLCC)。Appleは基板幅が極端に狭く、搭載部品も極小サイズを多く採用している。0402サイズ(縦横0.4mmx0.2mm)を量産できるのは日本メーカーのみ
iPhone 12 iPhone 12 Pro Max限定搭載のセンサーシフト方式カメラ。光学式手ブレ補正機構の変化が、カメラモジュールの大型化という形で現れている

2021年以降のiPhoneはどうなる?

 iPhoneの魅力の1つは、常に将来モデルの話題が豊富な点だ。2021年モデルについてさまざまな予測が立てられている。現時点で確度の高い情報を幾つかご紹介する。2021年のモデル数は、iPhone 12シリーズと同様に4モデル構成となるようだ。ディスプレイは、上位2機種に韓国サムスンディスプレイの新型有機ELパネルが搭載され、従来パネルより20%省エネで、バッテリーの持ちが体感的に長くなることが期待されている。

 2022年には、AppleがIntelから買収したモバイルチップ部門で開発されたICが、現在米QualcommのICの多くと置き換わると予想されている。Apple製ARグラスや自動車の話も話題となっており、これからも引き続き最新の情報をご報告したい。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月10日 更新
  1. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  2. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  3. 「iOS 27」はアプリの起動速度が30%高速、最適な通信切り替えも iPhone 11やiPhone SE(第2世代)も対応 (2026年06月09日)
  4. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  5. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  6. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  7. 次世代の「Siri AI」発表 ユーザーを理解した応答が可能、表現力も向上 26年後半に英語から対応 (2026年06月09日)
  8. 「それ、家じゃダメなの?」──スタバ長時間滞在に冷ややかな目 “スマホ操作”に“PCで仕事”も (2026年06月07日)
  9. WWDCで「折りたたみiPhone」に言及なしも、Apple版「大画面×AI」に期待できるワケ (2026年06月09日)
  10. 【ワークマン】1900円の「アーバンマルチストレージトート」 ポーチ代わりになるポケット付き (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー