ドコモは3月26日から、月額2700円(税込み2970円)で通信量20GB、通話1回5分無料の新プラン「ahamo」を提供する。現在、家族でドコモを利用中の場合もファミリー割引などを維持したまま移行しやすいプランとなっている。また、この価格なら他社の低価格プランからドコモへ乗り換えたいという人も多いだろう。
そこでこの記事では、ahamoにすると既存のドコモのプランより安いのか、1人暮らしや家族での月額料金について検証した。まずはahamoの特徴をおさらいした上で、料金について見ていこう。料金は全て税別。
ahamoの特徴は、サービス内容を「若者向けメイン」に絞ることで20GB月額2700円を実現した点だ。もう少し踏み込むと、「通話やメールはLINE中心で、オンライン決済やサービスの利用に慣れた人向け」と言えば分かりやすいだろう。
実際、ahamoは申し込みやサポートがオンライン中心で、キャリアメール(〇〇〇〇@docomo.ne.jp)は利用できない。自身がスマホに不慣れな場合や、同世代の知り合いとの連絡にキャリアメールが必要な場合は、引き続き「ギガホ」や「ギガライト」などドコモの標準的な料金プランの利用が無難となる。
対応端末は2021年3月時点で、iPhone 6以降、ドコモの販売したAndroidスマートフォンはXperia Z2やAQUOS R、Galaxy S8以降など合計93機種が含まれる。一部モデルは利用にOSアップデートが必要となる他、一部の機能が制限される場合もある。ここ2〜3年以内にドコモで機種変更した人の大半は、手持ちのスマホをそのまま利用できると考えていい。
新しくスマートフォンを購入する場合は、ahamoの新規契約(MNP含む)や料金プランの移行時に、ahamoのサイトから「iPhone 11」「Xperia 1 II」「Galaxy S20」を、以前よりやや安価に購入できる。なお、他の機種をドコモオンラインショップから購入する場合はプラン変更前に購入するか、6月までの間は一時的に契約プランをギガプランへ変更してから購入する必要がある。
まず、1人暮らしや2人向けの月額料金から見ていこう。冒頭の通り、ahamoはネットの利用に慣れた人向けなので、大容量の料金プランは4月開始の「ギガホ プレミア」系のプランと比較している。
ahamoで特に安くなるのは、日常でのネット利用はLINEやSNS中心で、たまに動画視聴やPCとのテザリング接続を利用する通信量20GB以内の人だ。現在ギガホに月額5000円以上払っているが、実際に利用する通信量が20〜3GBの間という人なら、月額料金を2000円以上安くできる。
だが、普段からスマホの動画視聴やPC接続の多い人、最近テレワークでPCのネット接続が多い人だと、ahamoの通信量20GBでは足りない。例えばビデオ会議や動画視聴を1時間利用すると、サービスによってはで約1GBも消費する。通信量の多さをシンプルに解決するには、通信量無制限の「5Gギガホ プレミア」か「ahamo+光回線」の契約がオススメだ。
まず、「最近はテレワークや在宅生活で通信量が不足している」なら、その期間だけ5Gギガホ プレミアや、4Gスマホなら通信量60GBの「ギガホ プレミア」を一時的に契約するのも1つの手だ。もし離れて住む家族がドコモ利用者なら、最安で月額4380円か4480円に抑えられる。通信量を使わなくなってきたら、ahamoに切り替えればいい。
また、仕事などで移動が多く在宅時間が少ない人で、ahamoの通信量20GBでは足りないなら5Gギガホ プレミアやギガホ プレミアの契約が無難だ。
在宅中のPCやネット利用が多い人、IT系企業で今後もテレワークが当たり前になりそうな人は、「ahamo+光回線」の契約がオススメだ。光回線なら自宅で下りと上りともに高速かつ安定した通信を利用でき、快適なビデオ会議やファイルの送受信、4K映画視聴、ネットゲーム、IoT機器を利用できる。ahamoを検討中の人には、最初からこの利用スタイルを想定している人も多いだろう。
ただし現在のところ、ahamo契約者自身はドコモ光を契約しても割引がない。他にドコモを利用している家族がいないなら、各社のフレッツ光コラボ回線や、「auひかり」「eo光」「NURO光」「UCOM光」などサービス内容や安さ重視で他社の光回線を選んでも問題ない。ただ、ahamoも競争上、何かしらの割引やキャンペーンを開始する可能性も否定はできない。今後の動きは注視しておこう。
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