最近の大手キャリア4社のプランの傾向として、3GBまでの小容量と、20GB以上の大容量に二分化されつつある。そこで悩ましいのが3GB〜5GB程度の中容量を利用するユーザーのプラン選びだ。
総務省「携帯電話ポータルサイト」の調査データによると、5GBまでの利用者は66%にも及ぶ。つまり過半数以上の人が5GBまでのプランで間に合うということ。3GBまでのプランについては前回記事で紹介しているので、ここではMNOと代表的なMVNOの3GB超〜5GBのプランを比較した。料金は全て税込み。
3GB超〜5GBのプランに該当するのは、大手キャリアの段階制プランと代表的なMVNOのプランになる。サブブランドのUQ mobileやY!mobileは3GBの次が15GBとなり、最適なプランがないからだ。また大手キャリアのオンラインブランドについても20GBで、LINEMOの「ミニプラン3GB」も適合しないので、今回は省いている。
3GB超〜5GB以下のスマホ料金プランを単純に価格で比較すると、音声通話込みプランで一番安価なのは、nuroモバイルの「VMプラン5GB Giga+」の月額990円になる。この価格は表内の6GBまでのプランを考慮した上でも最安。3カ月ごとに3GBのデータ容量がプレゼントされるのも魅力だ。
ただ、よく通話する人なら日本通信の「合理的みんなのプラン」に注目。6GBで1390円のプランの中に、70分間の通話料金込み。日本通信では通話に専用アプリは利用しないが、MVNOでは専用アプリを利用することで30秒11円の通話料金となるのが一般的。つまりこの月額1390円には、1分22円×70分= 1540円分がプランに含まれていることになる。毎月1時間以上話す人なら確実に元が取れるだろう。
通話料込みのプランでは、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」が「Rakuten Link」アプリを利用することで国内通話がかけ放題。それでいて3〜20GBまで月額2178円というのは魅力的な価格設定だ。ただし楽天回線エリアではなく、パートナー回線エリアを利用した場合、5GB超過後は最大1Mbpsと速度制限がかかるので注意したい。
BIGLOBEモバイルでは現在、「プラン月額料金値引き特典」のキャンペーンを実施しており、「6ギガプラン(音声通話SIM)」が12カ月間1320円。キャンペーンは2021年8月31日までだが、さらに延長される可能性もあり、「ビッグローブ光」利用時の毎月220円の割引を反映すると月額1100円となる。家族で利用すると「BIGLOBE家族割」が適用し、2回線目以降の利用が全プランずっと毎月220円の割引になるのも見逃せない。
光とのセット割は「OCNモバイルONE」でも「OCNの光サービス」の利用で毎月220円が割引。また「IIJmio」では「IIJmioひかり」を一緒に利用することで「mio割」が適用し、「IIJmioひかり」が毎月660円ずっと割引になる。スマホ料金自体は下がらないものの、割引価格としては大きい。また、「IIJmio」には「eSIM」プランがあるので、データ通信のみでいい人なら、対応端末を使うことで、「4ギガプラン」が月額660円と安価で利用することができる。
同じ3GB超〜5GB以下のプランでも、それ以上のデータ容量を利用できるのが「J:COM MOBILE」だ。「J:COMオンデマンドfor J:COM LINK」と「J:COMミュージック」の料金は別途かかかるものの、データ通信量がカウントフリーになるので、動画や音楽が思う存分楽しめる。
一方、BIGLOBEモバイルでは月額308円(音声通話SIMの場合、初回最大6カ月無料)の「エンタメフリー・オプション」をプラスすると、YouTube、ABEMA、Apple Music、Spotify、dマガジンなど、21種類の対象サービスがカウントフリーになる。主にこれらのサ-ビスを利用しているなら、データ容量を少なめの「3ギガプラン」(月額1320円/キャンペーン適用時12カ月間770円)にして、「エンタメフリー・オプション」を追加するという方法もアリだ。
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