Appleのスマートフォン「iPhone」は、全世界で同じモデルが販売されているように思われているが、実際は国/地域によってハードウェアの仕様が異なる幾つかのモデルを売り分けている。ここ数年のiPhoneは、おおむね「米国モデル」「中国モデル」「その他の国/地域向けモデル」の3つに分類することができ、場合によっては「その他の国/地域向けモデル」が複数用意されていることもある。
2018年に発売された「iPhone XS」「iPhone XS Max」「iPhone XR」以降のiPhoneは、中国モデルを除いて「eSIM」に対応している(※)。nanoSIMスロットと合わせて使うことで「デュアルSIM」運用も可能だ。
(※)中国モデルはeSIMに対応しない代わりに、nanoSIMカードを2枚搭載できる(参考リンク)
nanoSIMカードとeSIMで異なるキャリアを組み合わせれば、通信に冗長性を持たせられる。「通話用回線」「データ通信用回線」をうまく組み合わせて、通信代金を節約するこも可能だ。
9月14日(米国太平洋時間)に発表されたiPhone 13シリーズも、中国モデル以外においてnanoSIMとeSIMの組み合わせのデュアルSIMに対応している。
従来のeSIM対応iPhoneでは、複数枚のeSIMを保存することはできても通信で使えるのは1枚のみだった。それに対して、iPhone 13シリーズは2枚のeSIMを同時に利用できる「デュアルeSIM」に対応している。
くしくも、日本では大手キャリアのeSIM対応が一通り完了した所である。iPhone 13シリーズのデュアルeSIM対応で、eSIMそのものの普及が進むか注目したい。
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