Qualcommは11月10日、AR機能を提供するプラットフォーム「Snapdragon Spaces XR Developer Platform」(以下、Snapdragon Spaces)を公開した。次世代のARデバイス向けの技術開発のため、開発者の商用化などの障壁を低くすることを目指す。一般向けの提供は2022年春を予定している。
Snapdragon SpacesはARグラス向けのアプリ開発や、既存のスマホ向けアプリストアを通じたサービス提供を目指すプラットフォーム。Unreal Engineなどの3Dエンジン向け開発キット(SDK)を同梱(どうこん)し、「従来使っていた3DツールやUnreal Engineのリアルタイム3D作成ツールのようなワークフロー」を実現できるという。
Unity ARとUnity MARSへの移植もサポートしている他、Khronos OpenXRに準拠している。2022年中にはLenovo、Motorola、OPPO、Xiaomiをパートナーとして、Lenovo製スマートグラス「ThinkReality A3」をSnapdragon Spacesが最初にサポートするARデバイスとする。この他、2022年以降の商用化に向けてNTTドコモなどと協業している。
Nianticが提供するARプラットフォーム「Lightship」と組み合わせた「地球規模のAR体験」も可能だという。LightshipでARを屋外に展開し、Snapdragon Spacesを利用してソフトウェア開発をサポートする。
Qualcommはこの他、ハンドトラッキング技術などを提供する米Clay AIRや、AR開発企業の墺Wikitudeを買収したと発表。Snapdragon Spacesの開発を加速させるとしている。
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