iPhoneではすでにコントロールセンターに「ミュージック認識」機能として「Shazam」(シャザム)を素早く呼び出し、周囲で再生されている音源の楽曲名を自動で認識できた。iOS 15では、さらにその認識履歴を確認しやすくなっている。本稿では、このアップデートについて、解説していこう。
今回紹介する新機能は、やや分かりづらいものだと思うので、背景情報を1つずつ順に押さえておきたい。
そもそもShazamとは、音声認識によって楽曲などを検索できるアプリケーションだ。例えば、店舗のBGMなどを聴いて「この曲なんだっけ?」と曲名が思い出せないときや、「この曲好きだ」と思ったタイミングで、Shazamを使うことで楽曲を特定できる。同アプリはもともと、Shazam Entertainment Limitedが提供するアプリだった。
AppleとShazamの連携自体には歴史があり、2014年にリリースされた「iOS 8」の時点で、音声アシスタントであるSiriに「この曲何?」と口頭で尋ねると、Shazamの機能を利用して、楽曲を答えてくれる機能を搭載していた。
その後、2018年になると、AppleがShazamの買収を発表。現在はAppleが保有するアプリケーションの1つという立場に変わった。ただし、ShazamがiOSの標準搭載機能になったわけではなく、現在もApple Store上に「Shazam」アプリとして公開されている。ユーザーがiPhoneやiPadで楽曲特定の機能を利用する場合には、前提として同アプリをインストールしておかなければならない。
App Store上には、現在もShazam Entertainment Limitedとして、「Shazam - 音楽認識」というアプリ名表示で、アプリが公開されている。まず、これをインストールして初期設定操作を済ませておこう続いて、2020年9月にリリースされたiOS 14.2では、このShazamアプリの音声認識機能を起動させるボタンを、iOSのコントロールセンターに配置できるようになった。
具体的な手順としては、「設定」アプリの「コントロールセンター」にある「ミュージック認識」を追加する。これで、コントロールセンター上に専用ボタンが表示される。同ボタンをタップすることで、Shazamを使った音楽認識が利用可能だ(先述の通り、Shazamアプリのインストールは別途必要)。これ自体はiOS 15の新機能ではない。

コントロールセンター画面に表示された「ミュージック認識」のアイコンをタップすると、音声認識が始まる(画像=左)。楽曲が特定されるとバナー通知で画面上部に表示される(画像=右)。これをタップするとShazamアプリが起動し、特定した楽曲の詳細を確認できる
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