「新型コロナワクチン接種証明書」は自動的に更新されない 3回目接種後は再取得をふぉーんなハナシ

» 2022年03月03日 17時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 私事ですが、2月26日に新型コロナワクチンの3回目接種(いわゆる「ブースター接種」)を受けてきました。1回目と2回目の接種は、自宅のすぐ近くにある病院で受けたのですが、今回は東京都千代田区にある「自衛隊東京大規模接種会場」で受けることにしました。

 来場者は結構いましたが、流れはかなりスムーズで足止めを受けることもなく、来場から30分程度で全てが完了しました。

接種会場 東京都千代田区にある「自衛隊東京大規模接種会場」。最寄り駅は東京メトロ千代田線の大手町駅ですが、JR東京駅(丸の内南口)からシャトルバスも運行されています

3回目接種後は「接種証明書」を取得し直す必要がある

 新型コロナワクチンの「接種証明書」が必要な場合、住民票を登録している市区町村の窓口で申請して書面で取得するか、「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」から電子データを取得できます。書面でも電子データでも法的な効力は同等です。

市区町村の窓口やアプリで接種証明書を取得できないケース

 以下のいずれかに当てはまる場合は、市区町村の窓口や新型コロナワクチン接種証明書アプリで接種証明書を取得できません。

  • 海外で接種を受けた場合
    • 接種を受けた国/地域のルールに従って接種証明書を請求してください
  • 外務省の「海外在留邦人等向けワクチン接種事業」で接種を受けた場合
    • 外務省に問い合わせれば接種証明書を発行してもらえます
  • 在日米軍施設において接種を受けた場合(施設勤務者)
    • 防衛省に問い合わせれば接種証明書を発行してもらえます
  • 国内の治験によって接種を受けた場合
    • 厚生労働省医政局に問い合わせれば接種証明書を発行してもらえます

 書面で証明書を取得する場合、手続きの方法が市区町村によって異なります。市区町村によっては郵送でのみ手続きを受け付けている場合もあり、取得までに数日〜1週間程度を要するケースもあります。手元にマイナンバー(個人番号)カード、旅券(パスポート:海外用証明書が必要な場合)とマイナンバーカードを読み取れるスマートフォンがあるなら、アプリから取得することをお勧めします。

 接種証明書に更新(訂正)があった場合は、新たに取得し直す必要があります。3回目接種の証明書が必要な場合も同様です。

取得前 3回目の接種情報が登録されたからといって、接種証明書は自動で更新されるわけではありません

 新しい接種証明書を取得する手順は以下の通りです(★印が付いている手順は、海外用証明書を発行する場合のみ必要です)。

  1. アプリを起動する
  2. トップ画面にある「+」アイコンをタップ
  3. 必要な用途の証明書にスイッチを入れて「次へ進む」をタップ
  4. マイナンバーカードの「券面事項入力補助用パスワード」(4桁)を入力して「次へ」をタップ(※1)
  5. 注意事項をよく読んで「OK」をタップ
  6. スマホにマイナンバーカードを当てて読み取る
  7. 氏名、生年月日、性別、住所(市区町村まで表示)が正しいことを確認して「次へ進む」をタップ
  8. パスポートの読み取りに関する注意を読んで「次へ進む」をタップ★
  9. パスポートの本人情報ページをカメラで撮影する★
  10. 氏名(ローマ字)、旅券番号、生年月日(月−日−西暦年)、国籍が正しく読み取れていることを確認して「次へ進む」をタップ★
  11. 接種情報を取得する市区町村(※2)が正しく選択されていることを確認して「ワクチン接種記録を検索」をタップ
  12. 表示された接種記録が正しいことを確認して「発行する」をタップ
  13. 「接種証明書を発行しました」と表示されたら「終了する」をタップ

(※1)受け取り手続き時に登録した4桁の数字。忘れた場合は市区町村の指定する窓口で教えてもらえる(本人確認書類が必要)
(※2)接種時点で住民票登録のある市区町村を選択する。標準ではマイナンバーカードに記録された最新の市区町村が選択される

 証明書を正しく取得できた場合はトップ画面に戻って、最新の証明書の概要が表示されます。

遷移 最初の遷移が異なるだけで、やることは初回発行時とほぼ同じです
取れました 取得できた最新の証明書。自衛隊東京大規模接種会場では、接種を終えて建物を出る直前の窓口で係員が“その場で”接種完了登録をするため、当日中に最新の証明書を取得可能です

古い証明書、どうする?

 新型コロナワクチン接種証明書は、過去に取得した証明書をそのまま保存できます。「古い証明書は削除すべきか?」と問われた場合、答えは「ケースバイケース」です。

市区町村をまたぐ引っ越しをしていない場合→消した方が混乱しない

 過去の接種時から市区町村をまたぐ引っ越しをしていない場合、新たに取得する接種証明書に過去の接種情報も記録されています。「見間違いを避けたい」という場合は、過去の証明書は削除しても構いません。

市区町村をまたぐ引っ越しをした場合→消さずに保存する必要あり

 新型コロナウイルスワクチンの接種履歴は市区町村が管理しています。そのため、2回目の接種時以降に引っ越しをして住民票の住所を異動した場合、異動先の市区町村の接種券を使って接種をすると接種証明書のデータは以下の通り“分散”されます。

  • 1回目と2回目:異動前の市区町村
  • 3回目:異動後の市区町村

 そのため「3回接種したこと」を証明するには異動前の市区町村における接種証明書も保管しておく必要があります。過去に取得した証明書は削除せずに保存しておきましょう。

 万が一削除してしまった場合でも、異動前の市区町村における接種証明書は引き続き取得できるので、慌てずに取得し直してください。ただし、接種情報を検索する際に異動前の市区町村を選ぶことをお忘れなく……。

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