「GalaxyのSIMフリースマホ」投入のワケ、Amazonの強い後押しで実現(2/2 ページ)

» 2022年04月12日 06時00分 公開
[石井徹ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

タブレット投入は「エコシステム拡大」への足掛かり

―― 今回、タブレットをコンシューマー向けには約7年ぶりに投入しました。導入の意図を改めて教えてください。

小林氏 今回、導入を決め手となったのは、ファンのみなさまの期待の大きさでした。タブレットは、Galaxyブランドにとって、WatchだったりBudsだったりのようなGalaxyのエコシステムの一翼を担う製品です。

Galaxy Galaxy Tab S8+

 海外市場での調査データでも、複数の種類のGalaxy製品に触れていただくお客さまになればなるほど、長期間、Galaxyを愛していただくお客さまになっていただいています。そういった期待も込めて投入しています。

 Galaxyブランドの思想は「モバイルエンハンスメント」、すなわち、スマートフォン、タブレットを含むさまざまなガジェットを通じてお客さまの生活をアップデートするものです。最終的にはGalaxyブランドをエコシステムとして、日本の中での存在感をもう少し高めていきたいと思っています。

―― 最上位モデルの「Galaxy Tab S8 Ultra」は6月発売とやや遅い時期の投入ですが、なぜでしょうか。

小林氏 プレゼンテーションでも説明しましたが、Ultraの投入は、もともと予定していなかったものでした。グローバル向け発表のタイミングでは、日本市場向けにGalaxy Tab S8+の1機種を投入する方向で進めていました。

Galaxy Galaxy Tab S8 Ultra(右)

 ところが、グローバル発表から数日後にある雑誌社のオンラインイベントで製品をお見せしたところ、Ultraに対してとりわけ好感触を多くいただいたのです。そのため、急きょ追加で投入することを決定しました。スマートフォンユーザーの方がタブレットもご購入いただいて、Galaxyライフが広がる世界をしっかり作っていきたいと思っています。

―― 高価格帯のタブレットはiPad一択という状況にあるなか、あえて投入した意図をお聞かせください。

小林氏 市場調査をする中で、Galaxyのブランドロイヤリティーが高い方ほど、タブレットに対する要望が大きいと認識しました。例えばGalaxyメンバーズの会員や、Galaxy Unpackedのイベント配信時に中継をご覧になった方から、「Ultraがいい」という声を多数いただいています。

 現状、ご期待いただいているのはGalaxyブランドを積極的にご活用いただいているパワーユーザーの方です。Galaxyがこれからエコシステムの拡大にトライしていきたいというときに、サポートいただけるような方が多いと感じています。

Galaxy TabとSペン対応のGalaxyスマホを連携して、カラーパレットとして活用できる。Android版「CLIP STUDIO PAINT」にも対応

―― 今回のタブレット2機種はいずれもWi-Fiモデルで、モバイル通信に非対応となっています。タブレットでの5G/4G LTE対応についてどのようにお考えでしょうか。

小林氏 タブレットでのモバイル通信については、現時点ではニーズを探れていないというのが正直なところです。まずはWi-Fiモデルとして市場に投入して、反響をしっかり確認したいと思っています。もちろん、強いニーズがあるようなら本社にフィードバックして、しっかり対応していきたいと考えています。

―― Galaxy Tabのオプションのキーボードカバーは、現時点ではUS配列のみとなっています。今後、日本市場で展開を本格化させていく段階では、日本語配列に対応するお考えはありますか。

小林氏 日本語の入力方式は特に独特なものであるため、日本語キーボードは絶対に必要だと考えており、本社にも意向を伝えています。最終的にはお客さまの声の強さや、グローバルの中での販売に占める割合など、さまざまな要素を勘案して、検討を進めていくという形になります。

Galaxy Galaxy Tab S8+の予約購入キャンペーンとして、キーボードカバーを無料提供する予定

―― Galaxy Harajukuには、日本未発売の「Galaxy Book」が展示されています。マイクロソフトとの協力関係にあり、海外ではモバイルPCでも存在感があるGalaxyブランドですが、日本において展開する予定はありますか。

小林氏 いい質問ですね……。なぜ設置してあるのかということですよね。今は話せません。

Galaxy Galaxy Harajukuには、PCの展示ブースが用意されていた。日本では原宿のみの展示という
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年