AQUOS R7では新たに、5Gでのミリ波帯での通信をサポートする。ミリ波は展開エリアが限られているものの、5Gらしい超高速な通信には欠かせない周波数帯だ。加えて、大手キャリアが2022年度中に展開を予定している5G SAサービスもサポートしている。
また、興味深い点として、AQUOS R7はnanoSIMとeSIMのデュアルSIM仕様となっている。発表時点ではキャリア向けモデル(NTTドコモ版とソフトバンク版)しか予告されていないが、そのいずれもeSIMをサポートしている。
対応周波数帯に関しても、AQUOS R7は日本国内の通信キャリアの主要な周波数帯をカバーしている。5Gはn77とn78に加え、ドコモ以外のスマホでは省かれがちなn79にはソフトバンク版も対応している(ソフトバンクが公開している対応周波数一覧※PDF)。ただ、キャリア版は他キャリアでの通信はサポート外となる点は留意しておきたい。
10万円を超えるハイエンド端末では、ユーザーがキャリアを乗り換えたときも柔軟に対応できる方が望ましい。その点でも、AQUOS R7の幅広い周波数対応は歓迎したい。
なお、販売キャリア以外の周波数帯に対応するかはメーカーの判断に任されており、シャープによると「経済合理性を考慮して決定している」という。対応周波数を追加するには、電波法やFCCなどの認証に必要な検証試験を行う必要があり、複数の周波数帯を組み合わせて高速化するキャリアアグリゲーションまで考慮すると、無数の組み合わせの検証が必要となる。販売数の少ないハイエンドモデルでは、共通ハード化した方が製造コストを削減できる場合があり、AQUOS R7では結果として、“国内全キャリアのプラチナバンド対応”が実現したという。
細かい点だが、うれしい機能追加としては、「ワイヤレス充電(Qi)」のサポートが挙げられる。2019年発売の「AQUOS R3」以来の復活となる。Qiの充電コイルを配置するためには、バッテリー容量を多少削るなどしてスペースを空ける必要があるが、部品の小型化や基板配置の最適化によってQi対応を実現したという。
バッテリー容量は5000mAhで、充電ICを二重化して放熱を分散する「パラレル充電」も引き続き対応している。電源につなぎっぱなしで使う際にバッテリー劣化を押さえる「ダイレクト給電」もサポートしている。動画再生やゲームなどで長時間使う人には重宝する機能だ。
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