月990円で“低速使い放題” mineoの「マイそく」はどこまで実用的か(1/3 ページ)

» 2022年06月16日 10時00分 公開
[石井徹ITmedia]

 オプテージのMVNO「mineo」が3月に導入した新プラン「マイそく」を検証した。従来の容量別プランとは発想が異なる“通信速度”で選ぶ料金プランだ。上限設定がない“データ使い放題”型だが、幾つかの制約がある。

mineo mineoの「マイそく」SIMを検証した

速度を選べる3プラン

 マイそくには、2つのプランが用意されている。月額990円(税込み、以下同)で最大通信速度が1.5Mbpsの「マイそく スタンダード」と、月額2200円で最大3Mbpsの「マイそく プレミアム」。8月下旬以降には、月額660円で300kbpsという低速・少額プラン「マイそく ライト」も提供される。

  • マイそく スタンダード……月額990円、最大1.5Mbps
  • マイそく プレミアム……月額2200円、最大3Mbps
  • マイそく ライト……月額660円、最大300kbps(8月下旬以降)

 モバイル通信網はau網、ドコモ網、ソフトバンク網から選べるので、使いたいスマホに合わせて選ぶといいだろう。また、音声通話・SMS機能付きの「デュアルタイプ」と、データプランのみの「シングルタイプ」が選べるが、いずれも料金は共通だ。

 データ通信の利用量に上限設定はないが、通信速度はプランに応じた上限速度が設定される。さらに、月曜日〜金曜日の昼間の時間帯と、連続3日間で10GB以上通信した翌日は、最大32kbpsの速度制限が適用される。なお、データ通信時の画像などを圧縮する「通信の最適化」は自動適用となり、解除することはできない。

  • 月曜日〜金曜日の12時〜13時の時間帯:上下32kbpsの速度制限(※祝日も月曜日〜金曜日なら制限対象)
  • 3日間で10GB以上の利用:翌日に32kbpsの速度制限

 速度制限のない高速通信は、「24時間使い放題」のオプションサービスとして提供される。料金は24時間あたり330円で、通常時の1.5Mbps、3Mbpsの制限に加えて、平日お昼や10GB利用時の32kbps制限も解除される。

「バースト転送」で1.5Mbpsでも快適

 今回は、「マイそく スタンダード」と「マイそく プレミアム」のSIMを実際に活用して検証を行った。なお、ネットワークはドコモ網で、検証端末はXiaomi 11T Proを用いている。

mineo “開通式”をモチーフとした楽しげなSIMパッケージ

 セットアップについては特筆するべきことは多くない。スマホにSIMをセットして、mineoの管理画面から初期設定を行う。スマホの操作に慣れている人なら、10分程度で完了するだろう。開通操作後、APNの設定が必要となるが、昨今のSIMロックフリースマホの多くはmineoのAPNがプリセットされており、端末上で設定をせずに接続できる場合も多い。

mineo 現在の通信速度は「mineo」アプリで確認できる

 通信速度の1.5Mbps、3Mbpsは「ベストエフォート」とされているが、プラン内容に応じた速度がきっちり出るように制御されているようだ。

 スピードテストアプリで計測してみると、通信開始から約1秒程度、プラン規定の速度よりもやや高速に通信していることが分かる。これは「バースト転送」が有効化されているためだ。mineoのバースト転送では、一定の通信容量を、データ通信開始時に高速通信と同じ(速度規制のない)速度で通信する。

【訂正:2022年6月16日16時30分 初出時、バースト転送の容量を75KBとしていましたが、こちらは200kbps通信時のものでした。1.5Mbps通信時は異なる容量(非公表)となります。おわびして訂正いたします。】

mineo 1.5Mbpsプランでのスピードテストの結果。きっちり1.5Mbps近辺の速度が出ていた

 バースト転送の効果で、低速通信でも実用上は気にならないシーンも多い。例えばITmedia Mobileのようなニュースサイトや、TwitterやFacebookのようなテキスト主体のSNSを閲覧するときには、1.5Mbpsの低速でもテキスト部分は速度制限なしの回線と大きく変わらない速度で表示される。Twitterのタイムラインを眺める分には気にならなかった。Twitterの画像プレビュー表示には多少のタイムラグを感じたものの、気が短い人でなければ大きな支障はないだろう。

mineo 速度の推移を表すグラフを見ると、通信し始めは平均速度より高速なことが分かる

 一方で、画像主体のInstagramでは、3Mbpsのプレミアムプランの方が明らかに快適だった。1.5Mbpsのスタンダードプランでは写真1枚を表示するために2〜3秒程度待たされることがあり、Interphoneのタイムラインをサクサク流し見するのは難しい。

 動画ではYouTubeでいくつかミュージックビデオをストリーミング視聴してみた。3Mbpsのプレミアムプランなら、フルHD(1080p)でも途切れることなく再生できた。1.5Mbpsのスタンダードプランでは、さすがに1080pは厳しいが、720p程度までならさほどストレスを感じずに再生できた。

mineo 3Mbpsプランの計測結果。やはり3Mbps前後の実測値が出ている

 ただし、大容量のファイルをダウンロードする場合には、やはりそれなりに待たされる。例えばNetflixでテレビシリーズ1話(高画質設定・24分で275MB)をダウンロードしてみたところ、3Mbpsのプレミアムプランでは再生可能な状態(ダウンロード8%程度)に達するまで1分半ほどかかった。100%完了までにかかった時間は約12分40秒だった。同じ動画を1.5Mbpsのスタンダードプランでダウンロードしてみると、再生可能までに2分、ダウンロード完了までは約30分だった。

 新しいアプリをダウンロードする場合、アプリ自体の容量にばらつきがあるが、ツール系の小さめのアプリなら50MB程度のものが多いため、おおむね10分程度あればダウンロードできる。1GB以上のアプリもあるゲームアプリのダウンロードは、素直にWi-Fiや“24時間使い放題”の利用をおすすめしたい。

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