“0円廃止の楽天モバイル”を使い続けるべきか、乗り換えるべきか 1GB以下〜無制限で検証スマホ料金プランの選び方

» 2022年08月17日 09時00分 公開
[綿谷禎子ITmedia]
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 長らく無料で使ってきた楽天モバイルのプランが、有料化されてしまった。これまで1GB以下なら無料だったが、2022年7月1日に自動的に「Rakuten UN-LIMIT VII」プランに移行となり、3GBまで1078円(税込み、以下同)の料金になる。その後の20GBまで2178円、データ無制限で3278円という料金設定はこれまでと同じだ。

楽天モバイル 7月1日に開始した「Rakuten UN-LIMIT VII」では、1078円スタートになった

 キャンペーンの適用で、2022年10月末までの最大4カ月間は、1GB以下なら実質無料で利用できる。ただ7月、8月が従来通り無料なのに対して、9月は1081円、10月は1080円を支払い、その2161円分が楽天ポイントで付与される仕組み。楽天ポイントは、楽天市場での買い物や楽天ペイ、楽天Edyなどの利用で使い切れるだろうが、余計な出費をしないためには、8月末までの対応が必要となる。

楽天モバイル Rakuten UN-LIMIT VI契約者は、10月末までは1GBまで実質0円で利用できるが、11月以降、どうするかは悩ましい問題だ

 そこで今後の楽天モバイルの利用について考えてみた。筆者のメイン回線はドコモで、楽天モバイルはサブ回線。仕事柄、iPhoneとAndroidの2台持ちしているので、その片方の端末用として楽天モバイルを利用している。

 筆者が普段、利用するエリアでは影響しないが、楽天モバイルがエリア外だった場合、5GBまではパートナーエリアで使えるものの、それ以降は最大1Mbpsの速度になってしまう。ただ楽天モバイルの人口カバー率は97.2%(2022年4月時点)と拡大中なので、主要都市で利用するには問題ないと思われる。また、「Rakuten Link」アプリを利用すると国内通話がかけ放題になるのが見逃せない。

1GB以下のプランを比較

 0円運用として考える場合、乗り換え先としてまず思い付くのがpovoだ。トッピングスタイルで、必要なプランを必要なときにプラスすることができる。対象店舗で「ギガ活」をして、500円以上、au PAYで支払いをすれば、300MB(3日間有効)のギガがもらえる。対象店舗はローソン、ナチュラルローソンを始め、menu、ドトール、エクセルシオールカフェ、すき家、松屋などと増えている。

 傘のシェアリングサービス「アイカサ」やスマホバッテリーのシェアリングサービス「mocha」を利用して、その中にpovoデザインのものを見つけると、抽選でギガがもらえる「FIND povo」というユニークなキャンペーンも行っている(2022年9月30日まで)。

 ただ、この先ずっと利用することを考えると、ギガを切らさないように継続的にギガ活をするのは、筆者にとってはやや面倒。そうなるとトッピングで3GB・990円(30日間)で利用することになるが、そのような使い方をするのなら、他にもっと安いサービスがある。

 日本通信の「合理的シンプル290プラン」は、月額基本料金が1GB付きで290円。以降、1GBを220円として、使った分だけ支払う従量制のプランになる。1GBが290円で利用できるのは圧倒的な安さ。その後も、3GB・730円と、Rakuten UN-LIMIT VIIよりも安い。とはいえ、20GBまで使った場合には4470円となり、Rakuten UN-LIMIT VIIの2178円を大きく上回ってしまう。

1GB超〜3GB以下のプランを比較

 1GB超〜3GB以下のプランでは、前述した「合理的シンプル290プラン」が3GB・730円で最安。続いてHISモバイルの「自由自在290プラン」の770円が安い。その他、前述した「povo2.0」の3GB・990円(30日間)、LINEMOの「ミニプラン3GB」990円、OCN モバイル ONEの3GB/コース・990円、イオンモバイルの「さいてきプラン」3GB・1078円と、差額100円以内で複数プランが競合する。

3GB超〜20GB以下のプランを比較

 筆者は楽天モバイルを基本0円運用しているが、オンライン会議などをスマホで行う時にも活用する。Rakuten UN-LIMIT VIIは3GBを超えても20GBまで2178円、3278円でデータ無制限にできるのが魅力。

 この20GB・2178円という料金には、かなり安い印象の大手キャリアのオンライン専用プランも及ばない。

 イオンモバイルの「さいてきプラン MORIMORI」は2022年4月1日より20GBプランを220円、30GB以上は1100円値下げし、20GB・1958円とRakuten UN-LIMIT VIIよりも安くなった。ただ、30GB・3058円を超えると40GB・4158円となり、Rakuten UN-LIMIT VIIを超えてしまう。

データ無制限のプランを比較

 データ無制限が3278円で利用できるRakuten UN-LIMIT VIIは圧倒的な強さ。6月9日に開始したahamoの「ahamo大盛り」でも、80GBの「大盛りオプション」が1980円で合計100GB・4950円となり、Rakuten UN-LIMIT VIIの方がかなり安くなる。

楽天モバイル Rakuten UN-LIMIT VIIと他のプランの比較

 これまでの楽天モバイルは1GB以下が無料で利用できるところが魅力だったが、これからの魅力はデータ無制限が3278円で利用できるところ。そう考えると筆者の場合、楽天モバイルをメイン回線として利用する方法もアリだ。

 従来通りのサブ回線としての使い方なら、乗り換えはpovo2.0か、日本通信の合理的シンプル290プランが妥当だろう。ただ、日本通信はドコモのネットワークを利用しているので、筆者のメイン回線とは異なるau回線のpovo2.0を利用した方が、もし何らかの通信障害が起きた場合にリスク軽減できるかもしれない。

 楽天モバイルをメイン回線にするか、povoまたは日本通信に乗り換えるか、もう少しじっくり考えてみようと思う。

まとめ

  • 楽天モバイルはデータ無制限において圧倒的なコストパフォーマンス
  • 0円運用するなら「povo2.0」のギガ活がおすすめ
  • 1GB以下なら290円の日本通信「合理的シンプル290プラン」が安い

※この記事は2022年8月16日時点の情報です。

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