「Nothing Phone (1)」のカメラは清く正しく高画質 ミドルクラスとしては大盤振る舞い荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/2 ページ)

» 2022年08月21日 10時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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Nothing Phone (1) シースルーボディーの「Notiong Phone (1)」。ケースを付けるなら透明のものしかダメって感じなのだった

 シースルーなボディーに仕込まれたLEDが光る姿が評判の「Nothing Phone (1)」であるが、これがまたカメラがなかなか清く正しくて良いのである。

 超広角と広角のデュアルカメラなのだけど、どっちも5000万画素の高精細なものを使っているのだ。ミドルクラスのカメラだとたいていメインとなる「広角カメラ」には良いセンサーを使うけど、サブとなる超広角カメラはワンランク劣るセンサーを合わせることが多い。Nothing Phone (1)は両者が同じセンサーというわけじゃないけど、どっちも高画素のものを採用している。

 だから両者を切替えて使っても違和感がない。

何はともあれ、光らせて撮ろう

 とはいえ、Nothing Phone (1)なのでまずは光らせたいよね。

 カメラ機能で光らせるときは、左上の「フラッシュ」アイコンをタップする。何度かタップすると「Glyph」アイコンに切り替わり、「グリフフィルライト」として使える。

Nothing Phone (1) 左上がこのアイコンになっていると「グリフフィルライト」になる

 このとき背面はというと、全力で光るのだ。

Nothing Phone (1) やっぱ撮るときも光らせたいよね、ということで光らせてみた。友人や家族を撮るとき、いきなりこれにしたら面白がってくれそう

 ただ光るだけじゃなくて、暗所で近距離撮影するときのライトとして使ってねということなのだけど(ちなみに、フラッシュに使う専用のLEDもついている)、Nothing Phone (1)を使うなら光らせないと納得いかねーという人は積極的に光らせてください。

 屋外とかだとほぼ意味ないけど、目立つ。夜景バックに人を撮るときなんかはこの光が目に映ったりしてくれるかも。

 取りあえずうちの猫でやってみた。

Nothing Phone (1) うちの黒猫をグリフフィルライトで撮ってみた。光量としては弱いのだけど目の中をよく見てみよう

 では目の中をアップで見てみよう。

Nothing Phone (1) 目元を拡大してみた。よく見ると、目の中にグリフフィルライトが写り込んでいて、妖しくていい

 なんか目の中に秘密の暗号が写り込んでいるみたいで面白い。

 もう1つ撮影時に光らせるにはセルフタイマー。セルフタイマーを使って撮るとカメラ回りが点滅するのだ。

Nothing Phone (1) セルフタイマー時はレンズ周りだけが点滅して教えてくれる

デュアル5000万画素はダテじゃなかった

 では光らせ遊ぶのはこの辺にして、本題である。

 Nothing phone (1)のカメラは2つ。

Nothing Phone (1) カメラは2つだが両方とも5000万画素(ただしセンサーサイズは違う)というミドルクラスとしては大盤振る舞いだ

 下にあるのがメインカメラとなる広角カメラ。

 Nothing Phone (1)は細かい情報も公開されているのがいいところで、35mm換算の24mm相当で(多くのAndroid機と同じだ)、レンズはF1.88。センサーサイズは1/1.56型でハイエンド機に比べると少し小さいけど、スマホカメラとしては十分なもの。

 そのイメージセンサーはソニーのIMX766で(OPPOのFind X3 Proと同じだ)5000万画素。光学式手ブレ補正付。

 おそらくは「クアッドベイヤー」方式で4画素を1つに結合して出力する。だから1200万画素(正確には1258万画素)となる。

Nothing Phone (1) カメラアプリの画面。0.6x、1x、2xと選べるが、2xはデジタルズームとなる
Nothing Phone (1) いつものガスタンク。階調も滑らかだし青空もきれいに出ていてクオリティーは高い

 次は2xで。2x以上になると5000万画素モードにして中央部を切り出しているんじゃないかと思う。だからクオリティーも高い。

Nothing Phone (1) 2xで撮影。よく見るとディテールもけっこうしっかりしていてデジタルズームらしさはない

 最高で20xまで行くけど、実用性では4xくらいかなと思う。

 続いて超広角カメラ。こちらも5000万画素で、4画素を1つにして1200万画素の出力をするのが基本だ。ただセンサーが違う。SamsungのJN1でセンサーサイズは1/2.76型とメインカメラよりちょっと小さい。

 ちなみに同じ色の画素を4つ並べて混合して使う技術をソニーは「クアッドベイヤー」、Samsungは「テトラピクセル」と呼んでいる。クアッドもテトラも「4」なので言っていることは同じだ。

 35mm判換算で約14mmの超広角でレンズはF2.2。この超広角カメラも4画素を1つにするのでディテールの描写力が高くてきれいなのである。

Nothing Phone (1) 14mm相当の超広角でガスタンク

 これはよい。この超広角カメラはマクロカメラも兼ねていて、4センチまで寄ることができる。メニューから「マクロ」を選ぶだけだ。

Nothing Phone (1) 「もっと」の中に4つの機能が隠れている。ここからマクロを選べばOK。よく使うなら項目を編集して「マクロ」を「もっと」から外に出すこともできる
Nothing Phone (1) マクロモードで蝉の抜け殻を狙ってみた

 超広角カメラをマクロ用に使うってのは以前からあるけど、なかなか良い。

Nothing Phone (1) マクロ撮影。マクロの距離だと周辺部が大きく流れるが……

 超広角でマクロ撮影となると手暗がりになりやすいので、グリフフィルライトを使うのも手だ。わざと手暗がりになるシチュエーションでライトオフ、フラッシュオン、グリフフィルライトの3つで比べてみた。

 左下に端末の強い影が落ちている。フラッシュライトを使うと陰は消えるけど、中央だけが強く光ってしまう。グリフフィルライトはちょっと光が弱いけど、全体にナチュラルな感じで明るくなる。

Nothing Phone (1)

左からライトオフ、フラッシュライト、グリフフィルライト。

 グリフフィルライトを使うと全体がやわらかく明るくなるのが分かるかと思う。使い分けはよしなに。

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