Appleの「iPhone 14」戦略を読み解く 例年以上に“無印とProの差”が広がった理由石野純也のMobile Eye(1/3 ページ)

» 2022年09月10日 10時00分 公開
[石野純也ITmedia]

 既報の通り、米カリフォルニア州クパチーノのApple本社で、9月7日(現地時間)にiPhoneの最新モデルとなるiPhone 14シリーズが発表された。ラインアップは、「iPhone 14」に加え、その大画面版となる「iPhone 14 Plus」が登場。“Pro”の名がつく高機能版は、「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」の2機種が発売される。

iPhone 14 Appleは、7日(現地時間)に製品発表会を開催。iPhone 14シリーズ4機種を発表した。発表会は事前に撮影された映像を流す形だったが、冒頭にはティム・クックCEOが生登壇した

 モデル数は、2020年のiPhone 12シリーズで「iPhone 12 mini」が加わって以降、4機種構成が続いているiPhone。一方で、iPhone 14シリーズでは、それぞれの持つ役割が微妙に変化している様子もうかがえた。どの1機種を選ぶかは、それぞれの位置付けを知ることで見えてくる。iPhone 14シリーズのラインアップを改めて振り返りつつ、その戦術を考えていきたい。

miniに代わってPlusが加わった無印iPhone、選択が容易に

 4機種展開を継続したiPhone 14シリーズだが、最小サイズのiPhoneである「mini」は最新のラインアップから姿を消した。グローバル市場を見ると、ハイエンドスマートフォンは大画面化に向かっており、miniシリーズは販売不振も伝えられている。

 日本市場では一定の人気を誇る端末だったが、Appleは「iPhone 13 mini」の販売を継続している上、「iPhone SE(第3世代)」も販売している。毎年ナンバリングモデルとしてminiを投入する必要はないという判断をした可能性が高い。

iPhone 14 miniが廃止された代わりに、iPhone 13 miniは“現役”モデルとしてラインアップに残った

 代わりにラインアップに加わったのは、6.7型のiPhone 14 Plusだ。iPhone 14との違いは主にディスプレイや本体のサイズだけで、非公表だが、恐らくバッテリーも増量されている。サイズ感は、Proモデルにラインアップされていた「Max」とほぼ同じだ。実際、iPhone 14 Pro MaxとiPhone 14 Plusを並べてみると、ほぼ同じようなサイズ感であることが分かる。

iPhone 14 右が新たに加わった6.7型のiPhone 14 Plus

 一方で、iPhone 14と同じアルミフレームを採用していることもあり、ステンレススチールをボディーに使ったiPhone 14 Pro Maxより、手に取ると明らかに軽いと感じる。重さは200gをわずかに超えた203gだが、240gのiPhone 14 Pro Maxとは実に37gもの差がある。“軽くて大きいiPhone”を求めていた人には、うってつけの選択肢といえる。ゲームや映画などのコンテンツを長時間楽しみたい人にとって、この軽さは魅力的だ。

iPhone 14 これまでの無印iPhoneと同様、アルミフレームを採用しているため、同サイズのiPhone 14 Pro Maxと比べると37gも軽い

 iPhone 14 Plusが加わったことで、ユーザーは画面サイズのためだけにMaxを選択する必要がなくなった。機能面や予算で無印かProかを選び、あとは好きな画面サイズを決めるだけでいいからだ。ただ、2021年のiPhone 13シリーズまでと比べると、無印とProモデルの差が大きくなっているようにも見える。従来路線を継続した無印のiPhone 14に対し、Proモデルはデザインやカメラなどが大きく変わったからだ。

iPhone 14 右がiPhone 14 Pro Max、左がiPhone 14 Plus。大画面だからという理由だけで、あえてMaxを選択する必要性がなくなった。一方で、それ以外の部分の差分はむしろ以前より大きくなっている
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