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» 2022年09月28日 18時30分 公開

Google Payで「PASMO」が利用可能に 既存の「モバイルPASMO」も登録可能

Android端末向けの決済サービス「Google Pay」において首都圏私鉄の共通ICカード「PASMO(パスモ)」を利用できるようになった。先行するJR東日本の「Suica(スイカ)」と同様に、Google Payに登録したカードによるチャージや定期券の継続購入にも対応している。

[井上翔ITmedia]

 パスモとGoogleは9月28日、Androidスマートフォン向け「Google Payアプリ」が交通系ICカード「PASMO(パスモ)」に対応したことを発表した。利用するには、おサイフケータイ(モバイルFeliCa)を搭載するAndroidスマートフォン(Android 6.0以降)、最新のGoogle Payアプリと「おサイフケータイアプリ」が必要となる。

Google Pay Google PayでもPASMOが利用可能に

Google Payアプリにおける「PASMO」について

 Google PayアプリにおけるPASMOには、以下の機能が搭載されている。モバイルPASMOで発行済みのカードがある場合は、それをひも付けて登録することも可能だ(※1)。

  • 無記名カードの新規発行
  • モバイルPASMOアプリで作成したカードのひも付け
  • Google Payに登録したカード(※2)を使ったオンラインチャージ
  • モバイルPASMO定期券の継続購入(※3)

(※1)当該カードをおサイフケータイアプリを介してクラウドサーバに預けている場合は、同アプリを使って事前にダウンロードしておくことを推奨する(ダウンロードしてない場合はGoogle Payアプリから遷移可能)
(※2)Visa/Mastercard/JCB/American Expressブランドのクレジット/デビット/プリペイドカード(一部を除く)
(※3)通学定期券の場合、継続購入前に手続きが必要な場合があります(詳しくは後述)

 一方、Google Payアプリで作成したPASMOカードをモバイルPASMOアプリにひも付けることもできる。以下の手続きはモバイルPASMOアプリでないと利用できないので、利用する場合は注意しよう。

  • リアルPASMOカード(記名カードまたは定期券)の取り込み(※4、5)
  • モバイルPASMOへの会員登録(≒記名式への移行)
  • モバイルPASMO定期券の新規購入(※5)
  • オートチャージの登録/設定変更(※6)
  • 「バス特(バス利用特典)」の状況確認
  • 解約時の各種払い戻し

(※4)移行できないカードもあります(詳しくは後述)
(※5)モバイルPASMOでは、特定事業者の定期券のみ取り込み/購入できます(詳しくは後述)
(※6)モバイルPASMOの会員情報に「PASMOオートチャージ」対応のクレジットカードを登録すると利用可能です。ただし、そのクレジットカードが「PASMO一体型」の場合はオートチャージ用カードとして登録できません

アプリ画面 Google PayアプリにおけるPASMOの発行画面。カード情報の取り込みをする場合はモバイルPASMOアプリのインストールを求められる

Google PayのPASMO/モバイルPASMOの注意点

 Google PayのPASMOやモバイルPASMOを利用する場合は、幾つか注意点もある。利用する際は、よく気を付けよう。

Android端末でのPASMOは「1台1枚」のみ

 JR東日本(東日本旅客鉄道)が提供するGoogle Payの「Suica」や「モバイルSuica」では、比較的新しい機種では1台の端末に複数枚のカードを登録できる(※7)。

 それに対して、Google PayのPASMOとモバイルPASMOはどの端末でも1台(1アカウント)につき1枚しか発行できない。AndroidスマホでログインしているGoogleアカウント(メールアドレス)とひも付いたPASMOカードが既にある場合は、当該カードを解約(抹消)しない限り新しいカードを発行できない

 「既にあるリアルPASMOカードをスマホに移して、スマホで新しく発行したPASMOカードと併存させる」という使い方をしたい場合は、iPhoneまたはApple Watchの「Apple Pay」の利用を検討したい。

(※7)複数枚のカードを登録できる機種では、Google PayのPASMO/モバイルPASMOを含めて交通系ICカードを1枚のみ「アクティブ」にできます。アクティブにするカードの選択は、おサイフケータイアプリまたはGoogle Payアプリで行えます

ダメらしい Google Payで使っているGoogleアカウント(メールアドレス)にひも付いたGoogle PayのPASMO/モバイルPASMOのカードが既にある場合は、カードの新規発行やリアルカードの取り込みを行えない。「どうしても新しいカードを作りたい」「既にあるリアルカードを取り込みたい」という場合は、当該メールアドレスとひも付いたカードを解約(抹消)する必要がある

移行できないリアルPASMOカード

 モバイルPASMOアプリを使うと、リアルPASMOカードの残高/定期券情報とPASMOオートチャージの設定を引き継ぐことができる(定期券情報以外は手続き翌日に移行される)。引き継ぎ元のリアルカードは利用できなくなるため、近くのPASMO取扱事業者の窓口に持って行って返却しよう。返却時には、デポジット(預かり金)の500円が返却される。

 なお、以下のいずれかに当てはまるリアルPASMOカードは、モバイルPASMOアプリでは移行できない(特記のない限り「記名カード」には定期券を含む)。

  • 「入場中」のカード
    • 改札から出れば移行可
  • 氏名を英字(ローマ字)で登録している記名カード
    • 通常の記名カードは近くのPASMO事業者の窓口、定期券は発行元会社の窓口で氏名をカナ表記に訂正すると移行可
  • 無記名カード
    • PASMO事業者の窓口などで記名すると移行可
  • 小児用カード(12歳となる年度の3月31日まで利用できる記名カード)
    • 有効期限の翌日以降に通常の記名カードに切り替えることで移行可
  • クレジットカードと一体化されたカード
  • 高校生までが利用する通学定期券
    • 大学/専門学校以上の学生向けの通学定期券は取り込み可
  • モバイルPASMO定期券を発行していない事業者が発売したPASMO定期券
    • 連絡定期券の場合、発売元を対応事業者に変更できる場合は切り替え後に移行可
  • 企画乗車券や各種乗車証のデータが搭載されたPASMO
    • 当該データを削除して記名カードとすれば移行可
移行できないカード モバイルPASMOに移行できないリアルPASMOカードは意外と多い

モバイルPASMOアプリで購入できる定期券と事業者(2022年9月現在)

 モバイルPASMOアプリでは「鉄道」「路線バス」の定期券を1枚ずつ購入できる(都電荒川線と東急世田谷線は「路線バス」扱い)。購入できるのはモバイルPASMO定期券を発売している事業者の「通勤定期券」と大学生/専門学校生以上を対象とする「通学定期券」だが、事業者によっては買えない種類や期間もある。

通学定期券を新規購入(または年度をまたいで更新)する場合の注意

 通学定期券をモバイルPASMOアプリで新規購入、または同アプリまたはGoogle Payアプリで年度をまたいで(※7)継続購入する場合は、事前に通学証明書類の提出が必要です。書類の提出は利用開始日(有効期限日)の14日前から可能で、条件を満たせば画像データ(写真)での提出もできます。詳しくは、パスモのサポートサイトのフローチャートを参照してください。

(※7)継続購入後の新しい有効期限が5月1日以降になる場合


【鉄道定期券】

 鉄道定期券は、事業者が対応していれば「二区間定期券(途中駅で分岐する形で2つの発駅または着駅を指定できる定期券)」も購入できる。また、事業者がPASMO/Suica(首都圏)エリアの他事業者との「連絡運輸契約」を締結している場合は、「連絡定期券」も購入できる。モバイルPASMO定期券を発売していないPASMO事業者の駅を発着/経由する経路でも、発売元事業者が参加していればモバイルPASMO定期券として発売可能だ。

 モバイルPASMO定期券を発売する鉄道事業者は以下の通り。なお、リアルPASMOカードの定期券とは発売する種類/期間/区間が異なる場合もあるので、希望する区間(経路)を購入できない場合は当該事業者の窓口に問い合わせてほしい。

  • 小田急電鉄
  • 京王電鉄
  • 京成電鉄
  • 京浜急行電鉄
  • 埼玉高速鉄道
  • 相模鉄道
  • 首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)
  • 新京成電鉄
  • 西武鉄道
  • 多摩都市モノレール
  • 千葉都市モノレール
  • 東急電鉄
  • 東京地下鉄(東京メトロ)
  • 東京都交通局
  • 東武鉄道
  • 北総鉄道
  • ゆりかもめ
  • 横浜高速鉄道(みなとみらい線)
  • 横浜市交通局
  • 横浜シーサイドライン

【路線バス事業者】

 路線バス定期券は、主に均一運賃区間用の「全線定期券」と、主に距離(区間)運賃区間用の「金額式定期券」のどちらか(または両方)を取り扱う。事業者によっては「端数日数付き定期券(有効期間を日単位で指定した定期券)」「年度定期券(4月1日から翌年3月31日まで有効な定期券)」「学期定期券(特定学校の1学期間を有効期間とする定期券)」も購入できる。

 モバイルPASMO定期券を発売する路線バス事業者は以下の通り。

  • 江ノ電バス
  • 小田急バス
  • 神奈川中央交通
  • 川崎市交通局
  • 川崎鶴見臨港バス
  • 関東バス
  • 京王バス
  • 京成トランジットバス
  • 京成バス
  • 京成タウンバス
  • 西武バス
  • 相鉄バス
  • 立川バス
  • 東急バス
  • 東急電鉄(世田谷線のみ)
  • 東京都交通局(都電荒川線を含む)
  • 東武バスセントラル
  • 東武バスウエスト
  • 東洋バス
  • 千葉シーサイドバス
  • 西東京バス
  • 日立自動車交通
  • 船橋新京成バス
  • 横浜市交通局

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