ライカ(Leica)ブランドを冠するスマートフォンの第2弾「Leitz Phone 2」が発表された。この記事では、ベースモデルとなったAQUOS R7と比較しつつ、Leitz Phoneならではの機能を中心に紹介する。
Leitz Phoneシリーズは、ソフトバンクとライカが企画し、シャープが製造を担当している。現時点では日本市場限定で販売される製品となっている。
ライカ監修のスマートフォンは複数存在するが、Leitz Phoneシリーズの開発では、ライカが製品企画の段階からかかわり、外観デザインやカメラ機能の一部は、ドイツのライカ本社による独自の設計となっている。
Leitz Phone 2の記者説明会において、ライカカメラジャパンの岩佐浩氏は、「ライカの高度な光学設計、優れたイメージングソフト、そして本格的な写真体験をスマートフォンの未来の写真撮影に役立て」るため、Leitz Phoneシリーズの企画に参画したと紹介。Leitz Phone 2では「カメラで撮る写真世界と、スマートフォンの良いところを組み合わせ、あらゆるシーンで妥協のない“ライカクオリティー”の写真を撮影できる」とした。
ソフトバンクの廣川耕一郎氏はLeitz Phone 2のターゲット層について、既存のライカカメラのユーザーに加え、「“ライカ憧れ層”にアプローチできると考えている」と説明した。
Leitz Phone 2のハードウェアとソフトウェアの大部分は、シャープのフラグシップモデル「AQUOS R7」と共通している。SUMMICRON(ズミクロン)ブランドを冠する7枚構造のレンズ、1型の高画素センサーなど、カメラのハードウェアについても同等だ。
Leitz Phoneオリジナルの要素は、(1)独自の本体デザイン、(2)撮影アプリ、(3)ロック画面・ホーム画面の3つが挙げられる。
Leitz Phone 2の発売日は11月18日。ソフトバンク独占販売となり、全国に約4000店舗あるソフトバンク取扱店(家電量販店含む)のうち、約850店舗が限定で取り扱う。
ソフトバンク直営店での価格は22万5360円(税込み)。4年間の分割支払いを前提とした購入プログラム「新トクするサポート」の適用機種となっており、購入から24カ月後に返却した場合、実質負担額は総額11万2680円となる。
日本国内にあるライカ直営店では、Leitz Phone 2の実機を展示し、レンズキャップなどのアクセサリーを販売する。スマートフォン本体の販売は行わない。
Leitz Phone 2の外観はドイツのライカ本社が設計しており、1型センサー搭載の単眼カメラが象徴的なデザインとなっている。カラーは「ライカ ホワイト」を採用し、先代のブラックから雰囲気を一新した。ライカカメラの限定モデル「Leica M8ホワイト」からインスパイアされたデザインだという。
背面はガラス張り、つややかで柔らかみのある仕上がり。上部には大きなレンズサークルが形成されており、本機の特徴であるSUMMICRON(ズミクロン)レンズ搭載のカメラ、距離計測用センサー、フラッシュライトが配置されている。付属のマグネット式のレンズカバーを装着すると、よりカメラらしい見た目になり、レンズも保護できる。
中央にはライカ創業当初のブランド名「Leitz」のロゴがあしらわれている。おサイフケータイのマークは排除されており、赤丸のLeitzロゴはおサイフケータイのアンテナの目印も兼ねている。
端末の外周を囲うフレーム部は、アルミニウム削り出しで成形されている。上下左右のエッジは切り立った形状で、Leica Mシリーズのカメラを想起させる。側面にはLeica Mレンズでも採用されているローレット加工(凹凸形状の彫り込み)が施されており、端正な印象を与えるとともに、撮影時にスマホを安定して支えられるようになっている。
AQUOS R7とはスペック表記上のサイズは同じだが、形状に違いがある。Leitz Phone 2の前面は上下左右の縁までフラットな構造で、端部のフレームがより強調されるデザインとなっている。また、背面はカメラ部が際立つように作られており、距離計測用センサー、カメラ、フラッシュが一列に並ぶように配置されている。また、レンズキャップ装着用にマグネットが内蔵されているのも、Leitz Phone 2だけの要素だ。
一方で、基板やレンズ、センサーを含むハードウェアについてはAQUOS R7とほとんど変わらない。じっくりと観察すると、端末背面下部のUSB Type-Cポートやスピーカーなどの並び方も似ていることが分かる。
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