実は一番安い 「DAZN for docomo」が既存ユーザーの料金を据え置きにした理由(1/2 ページ)

» 2023年02月09日 12時16分 公開
[房野麻子ITmedia]

 スポーツ専門の動画配信サービス「DAZN」が価格改定を行い、2月14日から月額プランは3000円(税込み、以下同)から3700円へ、年間プラン(一括払い)は2万7000円から3万円へ、年間プラン(月々払い)は月額2600円から3000円へと値上げされる。

 それに伴って、例えばauの「使い放題MAX 5G/4G DAZNパック」と「使い放題MAX 5G ALL STARパック」の月額料金も3月1日に改定される。使い放題MAX 5G/4G DAZNパックは1430円、使い放題MAX 5G ALL STARパックは440円値上がりする。UQ mobileやpovo2.0で提供されているDAZNのオプションも改定される。

 ドコモの「DAZN for docomo」も、2月14日以降に契約すると月額料金が3700円となり700円の値上げになるが、2月13日中までに申し込めば従来価格の3000円で利用でき、DAZNサービスとしては最も安い。また、2022年4月17日までに契約したユーザーの月額1925円も据え置かれた。料金プランは2月14日から3プランとなるが、既存ユーザーに対する値上げが行われなかったことから、良心的な対応だとSNS上などでは好評だ。

DAZN for docomo ドコモが1月12日に発表したニュースリリースより。2月13日に申し込めば3000円→3700円の値上げは適用されない

 なぜDAZN for docomoの既存ユーザーは価格据え置きとなったのか。DAZN for docomoの主管部門で課長を務めるNTTドコモの福島学氏にお話を聞いた。

既存ユーザーの価格が据え置きできた理由、今後の値上げは?

 DAZN for docomoは今から6年前、2017年2月にローンチした。「スポーツの楽しさ、興奮、感動を少しでも多くの皆さまに広げたいという思い」から、ドコモユーザーあれば月額1078円という特別価格で提供された。

 その後、DAZNの価格改定に伴った値上げが何度かあり、今回も「われわれも対応せざるを得ないところは正直あった」という理由から価格を改定する。しかし「その中でも引き続き多くのお客さまにご利用いただくために何かできることはないか最大限に考えた結果、既存のお客さまの料金据え置きがギリギリ成立できた」のだという。

 詳しい内容は話せないとのことだが、価格据え置きに関しては、DAZN社も含めて協議した結果だという。DAZN for docomoはDAZNとの協業ビジネスであり、ドコモ側の裁量で価格を決められる部分もある。「両者で、どういった形がお客さまに最適かを議論しながら決めている」という。なお、今回の価格据え置きでドコモの業績へのインパクトは特にないという。

 既存ユーザー向け料金が据え置きされることが発表されたときの反響について、福島氏は「印象的だった」と振り返った。

 「DAZNさんが発表されてからドコモが発表するまでに1時間ほど間があったので、その間、ドコモの発表を待つお客さまの『ドコモはどうなるんだ』というお声などをわれわれも拝見していて、早く発表せねばと思っていました。発表後の、既存のお客さまは据え置きということに対しての安堵(あんど)の声が、すごく印象的でした」(福島氏)

 ちなみに、2023年2月13日までにDAZN for docomoに申し込めば、DAZNの利用料としては国内最安ということになる。DAZNの利用を検討しているなら13日までに申し込むことをお勧めする。現在はドコモユーザー、非ドコモユーザーで料金に違いはない。既存ユーザーに対する値上げは現時点で「まったく予定していない。できる限り今の料金を維持できるように、今後もずっと努力していきたい」とのことだ。

提供するコンテンツについてDAZN側とディスカッションをしている

 DAZNが日本に上陸したのは2016年8月。協業した日本のキャリアとしてはドコモが最も早い。契約数は公表されていないがサービスは順調で、日本のDAZN契約者におけるDAZN for docomoのユーザーが占める割合は「比較的大きい」という。ちなみにDAZN社は海外でも携帯電話事業者と連携してサービスを展開している。

DAZN for docomo 日本の携帯キャリアでは最も早くDAZNを提供しているドコモ

 DAZN for docomoでドコモオリジナルのスポーツコンテンツを作るような取り組みはなく、少し乱暴な言い方をしてしまえば、ドコモはDAZNの販売代理店的な立場だ。ただ、DAZN自体が日本に上陸したときには、日本の市場を知っているドコモが日本でのパートナーとして、提供しやすいコンテンツなどのマーケティング情報をDAZN側に提供。どのようなサービスが適しているかをディスカッションして進めたという。

 DAZN for docomoは、性別や年齢を問わず幅広く利用されているという。サービス開始当初は、そのサービス名称から非ドコモユーザーは使えないという印象が強く、ドコモユーザーばかりだったが、年を追うごとに非ドコモユーザーでも使えるという認知が広がり、現在は他キャリアユーザーにも利用が広がっている。そのメリットとして、利用料に対してdポイントがたまること、dTVやひかりTVとセットで契約するとセット割引が効くことがある。実際、セットで契約しているユーザーは「かなり多い」そうだ。

DAZN for docomo dTVやひかりTVとDAZN for docomoをセットで利用しているユーザーも多いという

 新型コロナウイルス感染症の拡大でJリーズやプロ野球など各種スポーツの試合が行われなくなった2020年の春頃は、一定程度の影響があったとのことだが、夏になって再開されるとユーザーの利用も一気に再開。ユーザーがいかにスポーツを心待ちにしていたのかを実感し「提供しているものとして、非常に身の引き締まる思い」だったという。

 人気のコンテンツはやはりサッカーと野球。サッカーのワールドカップカタール大会は配信しなかったが、手前の最終予選はかなり盛り上がったそうだ。Jリーグの選手がワールドカップで活躍し、その後、海外のリーグで活躍すると、やはりユーザーはJリーグに加え海外サッカーも見るようになる傾向があるという。

 「もともとJリーグだけをお楽しみいただいていた方が海外サッカーも見るようになると、たとえ料金が上がっても、『いろいろ見られて満足感が数段上がる』という声をいただいています」(福島氏)

 DAZNもDAZN for docomoもマルチデバイスで利用できるが、スポーツコンテンツということもあり大画面のテレビで視聴する人が比較的多いそうだ。一方でライブ配信が特徴でもあるので、同じアカウントでログインしたら続きを見られる機能を生かし、「帰りの電車ではスマートフォンで見ながら、家に着いたらテレビに切り替える」という視聴スタイルが多いという。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月11日 更新
  1. ソフトバンク、短期解約を繰り返す「ホッピングユーザー」を抑制 その理由は? (2026年02月09日)
  2. 楽天モバイル+ドコモ回線がセットの格安SIM「NYCOMO(ニコモ)」 月額4928円でデータ無制限+3GB (2026年02月10日)
  3. auの「iPhone 17(256GB)」、MNPとUQ mobileからの乗り換えで2年6400円に (2026年02月09日)
  4. Amazonで整備済み「iPad(第8世代)」128GBモデルが3万5800円 10.2型ディスプレイ搭載 (2026年02月09日)
  5. 「東京アプリ」で1.1万円分をゲット、お得な交換先はどこ? dポイント10%増量+楽天ペイ抽選が狙い目か (2026年02月05日)
  6. 財布に入る、カード型の使い切りモバイルバッテリー登場 発火リスクの低いリチウムマンガン電池を採用 (2026年02月09日)
  7. KDDI、「副回線サービス」の一部を8月末に終了 “Starlink”や“00000JAPAN”などの代替手段があるため (2026年02月11日)
  8. Googleが台湾のPixel開発拠点を公開 「10 Pro Fold」ヒンジ開発の裏側、“7年サポート”を支える耐久テスト (2026年02月09日)
  9. 「MNP短期解約を対策してほしい」――携帯4キャリアが訴え 電気通信事業法のルールが足かせに (2026年01月20日)
  10. IIJmio、mineo、NUROモバイル、イオンモバイルのキャンペーンまとめ【2月10日最新版】 お得な月額割引や激安スマホも (2026年02月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年