―― サービス開始から1年たたずに8万契約というのは、MVNOのサービスとして大成功と言っていいと思います。やはりニーズが強かったということですね。
福留氏 4万契約の獲得目標に対し、1年たっていない昨年末時点で8万契約を達成でき、ご好評をいただいています。マイそくシリーズはご案内の通り、お昼は最大32kbpsと速度がかなり制限されます。そのため、利用される方はかなり限定されるのではないかと想定していましたが、想定を超える獲得に正直われわれも驚いています。
―― やはり契約者は、お昼休みをズラして取れるような方が多いのでしょうか。
福留氏 他にも、Wi-Fiがあるからお昼は使わないでいいと割り切れる方や、この時間帯を抑えてもっとお得にしたいという方がいます。
田村氏 複数回線お持ちの方は、お昼だけ他社回線という方もいると思います。
―― 先ほどの、3割が複数回線を使っているというお話ともつながりますね。
福留氏 そうだと思います。
―― ちなみに、複数回線を使い分けるユーザーは、mineoがメイン回線なのでしょうか。
福留氏 データとしてそこまでのことが取れていないので、どちらかは分からないです。ただ、われわれとしてはメインでもサブでも構わない。ライフスタイルに合わせて最適な組み合わせをしていただければいいと思っています。
―― (取材時点で)スーパーライトが投入される前ですが、現時点で、料金プランの比率はどんな状況でしょうか。
福留氏 スタンダードが約8割、ライトが1割強、プレミアムが1割弱になっています。mineoのお客さまは全体的に節約志向の方が多い。スタンダードの1.5Mbpsあれば、全てのアプリをほぼ問題なくご利用いただけるので、こういった比率になっているのではないでしょうか。ファンと会話していても、まずはスタンダードを使い、足りなければプレミアムに変える、逆だったらライトにするという声をいただいています。
―― その意味だと、スーパーライトは少し層が違ってきそうですね。
福留氏 やはり、音声主体の方にご利用されるのではないでしょうか。
―― 同時に「10分通話パック」も発表しました。やはりこういった音声系のオプションとセットで使ってもらいたいという思いはあるのでしょうか。
福留氏 セットでご利用いただいてもいいですし、そうでなくてもいいと思っています。
ただ、10分通話パックもお客さまの声に応えたものです。昨年3月に、10分かけ放題や時間無制限のかけ放題を業界最安水準で開始しましたが、「かけ放題に入るほどではないが、そこまで長くない通話が月に数回ある」というお客さまもいらっしゃいました。仕方なく従量課金で使ってはいるが、もっと安くならないかという声を多数いただいていたこともあり、新たに10分通話パックを開始することになりました。
―― 確かに、微妙な長さの電話が少しだけあると、かけ放題に入るかどうかは悩みますね。
福留氏 例えば病院の予約や居酒屋の予約、幼稚園・保育園への連絡など、かけ放題に入るまでではないものの、かけなければいけない電話がある――そういった方がターゲットになります。具体的な金額で言うと、月々の通話料が110円以上550円未満の方は、10分通話パックに入った方がお得になります。
―― 550円以上だと10分かけ放題の方がいいということですね。
福留氏 そうですね。また、通話の頻度が高く、1回あたりの通話が10分を超えるような方は時間無制限のかけ放題をご利用いただければと思います。逆に、電話をかけることがほとんどないという方には、(通話料が30秒10円の)「mineoでんわ」があります。
―― ちなみに、他社だと音声接続を使って通常の従量課金を30秒11円前後にしているところもありますが、こちらの料金は据え置きですか。
福留氏 通話アプリをご利用いただければ30秒10円になるので、通常の通話料の従量部分は据え置きになっています。お客さまと会話する中で、料金を気にせずに安心して使いたいという声を多数いただいていたからです。そこで、まずは従量通話ではなく、定額制を優先しました。
田村氏 戦略的にかけ放題を業界最安水準で提供し、今回は10分通話パックを導入します。皆さんのライフスタイルに合わせて選択できるような形で提供しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.