IIJmioの最大の注意点は通信速度です。通常時は快適な速度が出ていますが、回線が混雑する平日の昼は速度が大きく低下します。また、場合によっては夕方の帰宅ラッシュの時間にも遅くなる場合があります。
筆者は毎月IIJmioの通信速度を測定していますが、タイプDは通常時は平均50Mbps程度出ていて快適です。しかし、昼の12時30分には速度が大きく低下します。2月は最も遅い日でも1.5Mbps出ていたので、YouTubeもある程度の画質であれば詰まらずに視聴できますが、Webブラウジング、SNS閲覧やアプリの使用時には影響が出るかもしれません。
また、2月は夕方でもほとんどの日で十分な速度が出ていましたが、タイプDは18時〜19時も遅くなる場合があるので注意が必要です。
タイプAも同じく昼12〜13時に速度が大きく低下します。最も遅い日でも1.4Mbps以上出ていたので、動画の視聴も含めほとんどのことはできますが、場合によってはSNSの画像やWebページがなかなか表示されないなどの影響が出るでしょう。なお、タイプDは夕方にも遅くなることがありましたが、タイプAはここ最近夕方に遅くなることはほとんどありません。
タイプDもタイプAも昼に速度が遅くなりますが、13時にはほぼ元の速度に戻ります。昼以外の時間は快適なので、昼にスマホを使わない人や昼にWi-Fi環境下にいる人はほとんど影響がありません。IIJmioの料金の安さはトップクラスなので、自身の使い方に必要な速度と料金のバランスを見ながら契約先を選びましょう。
一方、「料金が少々高くてもいいから昼も快適にスマホを使いたい」という人は他社を検討しましょう。ドコモ回線の格安SIMではOCN モバイル ONEとahamoがオススメです。IIJmioの方が料金は安いことが多いでが、速度にこだわる人で月のデータ使用量が10GB以下ならOCN モバイル ONE、10〜20GBならahamoを選びましょう。
同じく、au回線ならUQ mobileの通信速度は1日中快適です。ソフトバンク回線でも使える端末をお持ちの人は、LINEMOやY!mobileも速度が速くてオススメです。
IIJmioには通信速度以外にもいくつか注意点があります。
IIJmioは家電量販店内に申し込みカウンターはありますが、契約後のサポートが受けられる店舗はありません。マイページから自分自身で手続きが必要です。機種変更や端末の故障時などに店舗がある方が安心という人はY!mobileかUQ mobileを検討しましょう。大手3キャリアより料金が安く、全国の店舗でサポートが受けられます。筆者も格安SIMが初めての人にはこの2サービスをオススメしています。
また、ギガプランで選べる最大容量は20GBなので、それ以上データ容量を使う人はahamoか楽天モバイルがオススメです。ahamoは通常20GBで月額2970円ですが、月額1980円の「ahamo大盛り」オプションを追加すれば合計100GBまで使えます。ahamoは5分かけ放題が基本料金に含まれている点や、1日中通信速度が速い点もメリットです。
楽天モバイルならさらに安くなります。20GB以上はどれだけ使っても月額3278円以上かかりません。さらにアプリ「Rakuten Link」を使えば国内通話も無料でかけ放題です。通信品質は他社に比べると低いですが、都市部ではかなり改善したように感じます。とにかく安く、たくさんのデータ容量を使いたい人にオススメです。
以上、IIJmioをオススメできる人、できない人の解説でした。通信速度には注意が必要ですが、料金の安さは格安SIMの中でもトップクラスです。速度が遅くなるのも限られた時間だけなので、自身の使い方に必要な速度と料金のバランスを見て検討しましょう。乗り換えキャンペーンでスマホもお得に買えるので、契約時には必ずチェックしてください。
シムラボ
「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。
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