物価高でもGalaxyのハイエンドモデルが好調の理由 S23シリーズは“海外の成功事例”で攻める石野純也のMobile Eye(2/3 ページ)

» 2023年04月08日 09時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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Note統合効果が顕著なGalaxy S22 Ultra、その勢いは継続できるか

 先に述べたように、NoteシリーズをUltraにリブランディングしたGalaxy S22シリーズは、日本でも販売が好調だったという。サムスン電子ジャパンでCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)を務める小林謙一氏は、発売1カ月で全モデル比約57%増になったGalaxy S22 Ultraのデータを挙げ、「日本のフラグシップ市場で確かな存在感を確立した」と語る。

Galaxy S23 フラグシップ市場で確かな存在感を確立したと語る小林氏

 その要因は、「もともとのNoteユーザーと、Sシリーズのファンが重なった」ことが大きいという。円安ドル高や物価高による本体価格の上昇や、2万2000円という端末購入補助の制限がある中、ハイエンドモデルが販売台数を大幅に伸ばせたのは、異例といえる。“Noteの統合”といった飛び道具がなかったGalaxy S22も、販売台数は約9%増と、微増ながらも販売を拡大している。

Galaxy S23 2022年に発売したGalaxy S22、S22 Ultraはいずれも販売を伸ばしているという。実数が不明なため、他社比較はあくまで参考程度のデータにしかならないが、ハイエンドモデル市場で勢いを維持できていたことは間違いない

 実際、日本市場では、サムスン電子のシェアが徐々に上がっている。調査会社MM総研が2月に発表した2022年のスマートフォン出荷台数シェアは、Apple、シャープに次ぐ第3位の10.2%。2021年から順位は変わっていないものの、シェアを2%以上拡大し、2位で10.5%のシャープに肉薄している。もちろん、これはエントリーモデルからミドルレンジまで幅広く展開したうえでの結果だが、フラグシップモデルの市場が厳しい中、サムスン電子は健闘したといえる。

Galaxy S23 MM総研が2月に発表した2022年の出荷台数シェア。サムスン電子はスマートフォンで3位につけ、2位のシャープとの差を縮めている

 サムスン電子は、この勢いに拍車を掛けようとしている。翻ってGalaxy S23シリーズの実績を見ると、先行して発売された海外では好調なスタートダッシュを切れているという。中でも、サムスン電子のお膝元である韓国では、「歴代最高の予約数を記録した」(同)といい、出だしは好調だ。また、インドでも過去最高、フランスでも前年2倍と、予約は大きく伸びていたという。ブラジルと台湾でも、前年比で増加傾向を示している。

Galaxy S23 Galaxy S23シリーズも、海外では好調なスタートダッシュを切ることができたという

 海外では、Galaxy S22 Ultraのカメラ性能などが好評なことに加え、Galaxy S22は「デザインや持ちやすさが評価される。今回は積極的に(シリーズ全体の)アイデンティティーを作った」(同)ことも奏功したという。日本でも、取り扱いモデルのストレージに選択肢を設けた他、予約キャンペーンを強化。Galaxy Sシリーズの取り扱いを見合わせていた楽天モバイルへの納入を行い、販路を拡大するなど、販売を伸ばす工夫に余念がない。

Galaxy S23 楽天モバイルがGalaxy Sシリーズを扱うのは、2019年12月の「Galaxy S10」以来のこと。約3年半ぶりになる

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