今さら聞けない「ChatGPT」:ビジネスに役立つ使い方と、間違った使い方(1/2 ページ)

» 2023年05月30日 17時00分 公開
[石井徹ITmedia]

 AIがさまざまな質問に答えてくれると話題の「ChatGPT(チャットGPT)」。そもそもどんなサービスで、どこから登録するのか、どうやって使えるのか。使うときに注意することは何かといった基本のキをまとめました。

画像生成AIツール「Dream Studio」で生成したChatGPTのイメージ 画像生成AIツール「Dream Studio」で生成したChatGPTのイメージ

そもそもChatGPTって何?

 ChatGPTとは、OpenAIが提供する、AIアシスタントと対話できるサービスです。PCとスマホのWebブラウザから使えます。

 ChatGPTが従来型のチャットサービスと異なる点は、人の質問や指示をうまくくみ取る能力の高さ。この能力は、それが学習したインターネット上の膨大な情報から引き出されています。会話の内容だけ見ると、まるで人間と会話しているかのような印象を受けることもあります。教科書的な内容なら、ほぼ正確に答えてくれる他、専門分野の知識を問うても、ある程度は正確に答えてくれます。

 ただし、ChatGPTの会話には“クセ”があります。例えば、ChatGPTが事実を把握していないときに、「それっぽい内容のウソ」を応答することがあります。ChatGPTを有意義に使うためには、クセを意識して使う必要があります。

ChatGPTはどんな仕組みで動いている?

 ChatGPTの仕組みをざっくりと説明するなら「会話に出てきた言葉をもとに、もっともらしい返答を返すプログラム」です。GPTシリーズという、自然言語処理に特化したAIモデル(大規模言語モデル、Large Language Models、LLM)をベースにしています。

 大規模言語モデルは、大量のテキストデータを“学習”し、言葉やフレーズの関連性や、言語の構造を理解する仕組みです。例えば、「私は昨日、公園で友達と遊びました」という文章があったとき、言語モデルはこの文章を「昨日」や「遊びました」といったフレーズ単位に分解して、言葉と言葉の関連性を評価します。例えば、「昨日」と「遊びました」や、「友達」と「遊びました」は関連性が強い、といったように記録されます。

 この学習データを大規模、具体的には、Webで公開されているテキストデータの大部分を読み込ませて精度を高めたものが、大規模言語モデルです。あらゆる分野の情報を学習しているため、一般的な知識や専門知識を持ち、幅広い質問に応答できるようになり、文脈に応じた柔軟な応答や、自然な文章の生成を可能としています。

 厳密に言うと、ChatGPTは質問に答えているわけではなく、「質問される文章に対して、統計的に最も続く可能性が高そうな文章を記述している」のですが、その精度が高いため、人間にとっては自然な会話に見えるというわけです。「流ちょうな言葉を話すロボット」と理解しておくといいでしょう。

どうやって使う?

 OpenAIは、ChatGPTをWebサービスとして公開しています。アカウントを登録すれば、誰でも無料で使えます。表示言語は英語ですが、日本語で質問すれば、日本語で回答を返してくれます。

→・ChatGPT(ブラウザ版)

 5月下旬にはOpenAI製の公式アプリとして、iPhone版のアプリの提供が開始されました。当初は米国のApp Store限定でしたが、日本語向けのiOSアプリが現在は配信されています。また、Android版も公開する予定としています。

ChatGPT App Storeで公開されているChatGPT公式アプリ

 なお、5月下旬現在、アプリストアで「ChatGPT」と検索すると、大量のチャットアプリがヒットします。これらのアプリの多くは、OpenAIが提供するAPIを利用し、第三者がアプリを提供しているものです。これらのアプリを利用する際には、入力した内容をアプリ提供者に預ける形になるため、利用規約や提供者の身元を確認した上で利用することをおすすめします。

どんな使い方が向いている?

 ChatGPTは一般論的な回答は得意ですが、具体的な事例や辞書的な知識を問うような回答は間違うことが多くあります。検索エンジンや辞書を引くときのように、厳密な正解を探すのではなく、考え事をするときの下調べに使うといいでしょう。また、ChatGPTは自然言語を流ちょうに扱えることから誤字脱字や言い回しの確認、文章の言い換えといったタスクに適しています。例えば、こんな使い方が向いています。

ChatGPTの操作画面 ブラウザから利用しているChatGPTの操作画面

(1)調べ物のきっかけに――例えば「AIについて理解するためには何を学べばいい?」と問いかけると、ChatGPTはAIの基本的な概念や、学ぶべき主要なトピックを回答します。

(2)アイデア出し――「スマート電球をシニア層に訴求するための販促キャンペーンを考えて。それぞれに想定される課題も挙げて」と要望すれば、ChatGPTは想定ユーザーにあわせたキャンペーンのアイデアと、考えられうる課題を提案します。

ChatGPT スマート電球をシニア層に訴求するための販促キャンペーンをChatGPTに考えてもらった

(3)相談・壁打ち――「以下の企画書の案を読んで、質問されそうな部分を指摘して」と指示すれば、ChatGPTは企画書を精査し、明確でないポイントや疑問が生じそうな部分を指摘します。

(4)翻訳・要約――「以下の英文を日本語で要約して」と要求すると、ChatGPTは英文を理解し、その内容を簡潔に日本語で要約します。

(5)メールの下書き――「取引先に送るメールを丁寧な文体で書いて:原稿が遅れています。ごめんなさい」と頼むと、ChatGPTはそれに基づいた適切なビジネスメールを作成します。

ChatGPT 原稿が遅れている旨のおわびメールをChatGPTに考えてもらった。ちょっと(かなり?)くどい?

(6)言い回しを変える――「この文章を小学生5年生に伝わるように言い換えて」と言うと、ChatGPTは文をより簡単で理解しやすい形に書き換えます。

(7)遊び相手――「一緒に料理クイズゲームをしよう」「火星人について詩を書いて」といった指示をすれば、クイズや創作表現を行ってくれます

ChatGPT 火星人についての詩も考えてくれた

(8)プログラミング――「このコードに問題がないかチェックして」と話と、ChatGPTは、プログラムコードの問題点を見つけるのを助けたり、修正案を説明付きで提示してくれたりします。コーディング作業の補助ツールとして使うことができます。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  2. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  3. ドコモの通信障害に“AIエージェント”が先手 「SNSの投稿」も常時監視するオペレーションセンターの裏側 (2026年06月10日)
  4. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  5. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  6. 「Pokemon GO Fest 2026:東京」のモバイル通信は快適だった? 初対策の楽天モバイルがピーク時に“最速”も記録 (2026年06月10日)
  7. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  8. あのシャープが「ウェアラブル」に参戦? スマホ「AQUOS」新製品予告 詳細は16日に発表 (2026年06月10日)
  9. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  10. 「iPadOS 27」発表 Siri AI対応で生産性が向上、スクショから調べ物も可能に (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー