ダイソンが空気清浄機付きANCヘッドフォン「Dyson Zone」を日本でも発売 試して分かった装着感12万1000円から(2/2 ページ)

» 2023年05月26日 12時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]
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肝心の「ANCヘッドフォン」としての性能は?

 Dyson Zoneのもう1つの売りが、ANCヘッドフォンとしての性能である。

 そもそも、Dyson ZoneのヘッドフォンにANC機能を実装することになった理由について、ディスーザー氏は「日々の生活の中で感じる不快な音を減らすため」と説明する。

 同氏は東京やニューヨークなどの大都市の音の大きさを記者に体感させ、どれだけのノイズが日々の生活に入り交じるかを伝えた。その上で、地下鉄を例に挙げて「地下鉄の接近音、走行音はおよそ100デシベル。何年も聴き続けていると、聴力低下につながり、人体に多大なる影響を及ぼしかねない」と語った。人間が感じ取っている不快なノイズは、人体に影響を及ぼしうるのだ。

ジェームス・ディスーザー氏 エンジニアのジェームス・ディスーザー氏

 そこでDyson Zoneでは、8基のマイクで周囲の音を1秒間に38万4000回モニタリングしてノイズを除去している。結果、周囲のノイズを20Hzから20kHzの範囲で最大38dB低減することに成功した。

 短時間ながら実際に装着してみたところ、車の走行音やクラクションの音、エアコンの動作音はしっかりとかき消されていた。一方で、数十cm離れた人の話し声は、かすかに聞こえた。

 ある程度の没入感は得られるものの、ヘッドバンドが頭を強い力で締め付ける点は気になった。装着してから5分ほど経過した時点で、頭や首に負担がかかり、早く外したいという衝動に駆られてしまった。恐らく、Dyson Zoneが約240(幅)×200(高さ)×210(奥行き)mm、約670gと“大きく重いヘッドフォン”となっていることが影響しているのだろうと思う(サイズと重量はシールド装着時)。

 ヘッドバンドに使用されるクッションは「柔らかい素材」だが、それでもヘッドバンドの締め付けや先の構造による重量もあって、筆者として長時間の利用は難しいと感じた。

結構重い ヘッドフォンと空気清浄機を一体化していることもあってか、手にするとかなりの重さを感じる
充電はType-C 充電はUSB Type-C端子から行う。マイクも突いているので、ヘッドセットとして運用することも可能だ

 とはいえ、ヘッドフォンとしての音質は良好だ。音に偏りはなく、低音域から高音域にかけて、全体的にクリアに聞こえる。My DysonアプリではDyson EQ(最適化)/Bass Boost(低音)/Neutral(よりフラットなレスポンスカーブ)から選べるが、素の音はダイソンとしても余分なノイズが乗らないようにした他、バランスよく各音域が聴こえるようにしたという。

 ドライバーは一般的なヘッドフォンと同じ40mm径で、ネオジム磁石を採用している。再生周波数帯域は6Hzから21kHzまでとなっている。

ヘッドフォンの次元を新たなゾーンへ引き上げた1台

 ここまでお伝えしたように、Dyson Zoneはエンジニアによる苦労の末、実現した空気清浄機能やアクティブノイズキャンセリング機能を搭載したことが大きなポイントとなる。特に空気清浄機能はダイソンが長きに渡り投資している空気清浄技術や、モーターやフィルターなど既存製品の技術があるからこそ実現したものだ。

 装着性は改善の余地がありそうだが、キレイな空気、クリアな音を届ける、というコンセプトが明確に伝わってきた。Dyson Zoneの次期モデルの登場は未定だが、ヘッドフォンの機能と性能を次の“Zone=ゾーン”へ引き上げただけに、今後のアップデートにも注目したいところだ。

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