iPhoneに続きAndroidも キャリア自らが中古スマホを扱うワケ、ドコモに聞く(1/2 ページ)

» 2023年05月26日 12時46分 公開
[はやぽんITmedia]

 さまざまな事情から価格の高騰が続くスマートフォン。「iPhone 14」も10万円を超え、先日発表された「Galaxy S23 Ultra」では19万円を超える設定になるなど、並のPCよりも高価なものとなった。

 その一方で、各キャリアは「認定中古」という枠組みでスマートフォンを提供することが増えてきている。ドコモではiPhoneに加えてAndroid端末も提供するなど、新しい動きも出てきている。

 今回は、ドコモがAndroid端末の「認定中古」を取り扱う背景や端末の選定理由などを広報に確認した。

ドコモ中古 docomo Certifiedと銘打った中古スマートフォンを販売しているドコモ

Android端末は寿命が短い傾向にあるが、ドコモが中古で売る意義は?

 iPhoneに比べるとAndroid端末はOSアップデートの期間が短いこと、修理対応期間が短いことから「寿命が短い」という側面がある。そのため、認定中古で提供できる頃にはアップデートも終了し、機種によっては修理サービスもすぐに終了してしまうことも考えられる。

 今回、iPhoneに続いてAndroid端末を取り扱うことについて、ドコモから以下の回答を得られた。

 中古市場が拡大する中で、お客さまの中古端末に対するニーズも多様化していると考えております。お客さまの購入機種の選択肢を拡大し、多様なお客さまニーズに対応するため、Androidを中古端末のラインアップに追加しております。

 また、中古端末の取り扱い拡大により、循環型社会へ貢献すると同時に、新商品の製造や配送が効率化されることによるサプライチェーン上の二酸化炭素排出量の削減も期待されると考えております。

 ドコモとしては中古市場のニーズ多様化に応える選択肢の提供に加え、循環型社会への貢献や二酸化炭素排出削減といった企業イメージ向上の側面もあるようだ。

 あわせて、販売する中古端末の出どころも気になるところだ。同社としては下取りの他、スマホおかえしプログラムなどの端末を回収する施策を展開している。ここで回収した端末を展開しているのかについては、以下の回答を得られた。

 中古端末については、ドコモが提供している「下取りプログラム」「スマホおかえしプログラム」「いつでもカエドキプログラム」にて回収した端末を利用しております。

 基本的に、認定中古で販売するスマートフォンは下取りや近年増えてきている「実質レンタル」の施策で回収した端末を、検品整備して再度販売する仕組みのようだ。

 これは2020年に総務省が策定した「アクション・プラン」にて、具体的取り組みの1つとして掲げられた「中古端末を含めた端末流通市場の活性化」に対して、キャリアなりのアクションを示した形といえるものだ。

選定する中古スマホの基準 既存ミッドレンジとは競合しない?

 現在、ドコモが「認定中古」として扱っているAndroidスマートフォンは「Galaxy S20 5G SC-51A」「AQUOS R5G SH-51A」「Xperia 5 SO-01M」の3機種だ。

 これら機種の選定理由について聞いたところ、以下の回答を得られた。

 端末については、お客さまのニーズ等を勘案し選定しております。Xperia 5につきましては、Android 11へのアップデートに対応していることから問題ないと考えております。

 端末は、顧客ニーズを反映して選んだようだ。日本でも支持されているGalaxy、AQUOS、Xperiaの3ラインアップであることから納得できる。

ドコモ中古 ドコモが扱う中古のGalaxy S20 5G
ドコモ中古 ドコモが扱う中古のAQUOS R5G
ドコモ中古 ドコモが扱う中古のXperia 5

 これら3機種の中ではGalaxy S20 5GがAndroid 13のアップデートが提供されており、現在もセキュリティアップデートが継続中だ。AQUOS R5Gも2年間のOSアップデートが確約されており、Android 12までOSアップデートが提供された。

 一方で、Xperia 5はAndroid 11でアップデートが終了しており、ドコモにおける修理受付も「2024年5月まで」となる。つまり、今から購入しても1年程度しか修理対応を受けられない。

ドコモ中古 Xperia 5は2024年5月までの修理受付となる

 また、Galaxy S20 5GやAQUOS R5Gは発売から3年が経過し、各種下取りや「スマホおかえしプログラム」などで回収した端末も、ある程度数がそろっていると考えられる。

 Xperia 5の選定も同じ理由となると考える。5G対応のXperia 5 IIも発売から2年が経過しているが、発売時期の関係からGalaxyやAQUOSに比べると数は多くない。そのため、比較的数も豊富なXperia 5を安価なラインとして展開したのだと考えられる。

 なお、Android 11でOSアップデートが終了したXperia 5についても、ドコモの見解では「問題ない」としている。事実、以前に比べるとアプリの動作要件を直近のOSバージョンで制限することは少なくなった。Android 12以降が必須のアプリはまだ少ないので、多くの場合ではアプリは利用できると考えられる。

 一方で、中古の端末をキャリアが扱うことで、既存の端末ラインアップに影響するか否かも気になるところだ。特にGalaxy S20 5Gは今もアップデートが行われており、現行のAシリーズと比較しても基本スペックは高い。場合によっては、新品販売のミッドレンジ端末とは整備済み中古品は競合する関係になる。

ドコモ中古 直近に発表された「Galaxy A54」に近いスペックが多いGalaxy S20 5G

 今回の取り扱いが、今後の端末のラインアップにも影響するのか? この点については、以下の回答を得られた。

 新品端末と中古端末ではお客さまニーズが異なると考えております。今後も多様なお客さまニーズに対応できるようラインアップを検討して参ります。

 ドコモでは新品と中古ではニーズが異なるとしつつ、「多様なお客さまニーズに応える商品展開をしていく」としている。確かに新品を求めるユーザーと、中古端末を求めるユーザーは異なるものとなる。このあたりはうまくすみ分けできそうだ。

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