東京都市大学は5月30日、GPSの電波信号強度が弱い屋内でも位置推定が可能になるプログラム開発について発表した。
GPSは人工衛星からの電波を受信して位置を測定するが、ビルや地下、エレベーターなどの屋内では信号強度が弱く精度が低下する課題がある。今回開発したプログラムは建物内に設置されている無線LAN基地局とスマートフォンを利用し、無線LANの受信信号の識別名や周波数帯、強度、基地局との位置関係などを記録/分析してGPSの電波が届きにくいビルや地下、エレベーターなど電磁的にほぼ遮蔽(しゃへい)された環境でも現在位置を推定可能にするという。
無線LANのみを使用するため追加のコストがほぼ不要で、スマートフォン単体で屋内位置に基づくサービスを導入できる。円滑な救助活動や救助者自身の危険回避(探索が不要な箇所の回避)、空港など荷物が多く移動負荷が大きい利用者への屋内誘導、スマートシティで行動するロボットなどの自律走行も支援でき、家族の高齢者見守りへの活用も期待できるとしている。
これらの研究成果は、4月25日〜4月27日に米国で開催された米国電気電子学会(IEEE)と米国航法学会(ION)共催のPLANS(Position Location and Navigation Symposium)のRobotic and Indoor Navigation部門で発表している。
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