思ったよりもいいもの――ヤマダデンキの「FireTVスマートテレビ」を約1年3カ月使って分かったこと(2/3 ページ)

» 2023年06月21日 13時00分 公開
[井上翔ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Fire TVスマートテレビの「メリット」を探る

 Fire TVスマートテレビを導入して1年3カ月間――いろいろなメリットとデメリットが見えてきた。簡単ではあるが、まずメリットをまとめてみようと思う。

TV放送とネット動画をシームレスに楽しめる

 やはり、Fire TVスマートテレビにおける最大のメリットは、TV放送と動画配信をシームレスに楽しめることにあると考える。

 放送中のTV番組は、動画配信サービス(アプリ)のお勧めコンテンツなどと並んでホーム画面の中に“コンテンツ”として表示される。番組にもよるが、サムネイルも表示されるので、コンテンツをザッピングしながら楽しみたい人には、この上なく喜ばしい仕組みだ。

放送中のチャンネル 放送中のTV番組は、ホーム画面にコンテンツとしても表示される。動画サービスのお勧めコンテンツと合わせて表示されるので、ザッピングスタイルでコンテンツを楽しむ人にはピッタリである

慣れ親しんだ「Fire TV」と同じように使える

 そして、その名の通りFire TVを統合したスマートTVというのも利点である。リモコンの基本デザインはFire TV用の「Alexa対応音声認識リモコン」をベースにしたものであり、Fire TVシリーズを使ったことがある人なら、少なくともFire TVライクに使う限りは違和感なく使える。リモコンの「Alexaボタン」を押せば、音声エージェント「Alexa(アレクサ)」も問題なく利用可能だ。「電源切って」「ボリューム上げて(下げて)」「○○見せて」と音声操作できるのは、非常に便利である。

 リモコンや音声操作に対する応答(レスポンス)も良好だ。黎明(れいめい)期のスマートTVというと、1つ1つの動作に対する挙動が遅いこともあったが、少なくともFire TVスマートテレビについてはサクサク動く。映像ソースの切り替えも素早く行える。筆者はいろいろなFire TVシリーズを試してきたが、少し古めのモデルを使っている人ならサクサクぶりに驚くはずだ。

リモコン Fire TVスマートテレビ,Fire TVスマートテレビのリモコンは、Alexa対応音声認識リモコンをベースにデザインされている。Fire TVスマートテレビを「Fire TVライクに使う」のであれば、違和感を覚えることなく便利に使える
Alexa Amazonの音声エージェント「Alexa」にも対応している

ワイヤレス映像投影に対応している

 Wi-Fiで映像を投影できる「Miracast」と「AirPlay」の両方に対応していることも魅力といえる。

 どちらの規格も端末設定の「ディスプレイとサウンド」からアクセス可能で、Miracastを利用したい場合は「ディスプレイミラーリングを有効にする」を、AirPlayを利用したい場合は「Apple AirPlay&HomeKit」を選択すれば待ち受け画面となる。

Miracastなど Fire TVスマートテレビは、MiracastとAirPlayの両方に対応している

 Miracast投影の仕様は、Fire TVシリーズの「ディスプレイミラーリング」と同様で(参考リンク)、Wi-Fi対応のWindows 10/11 PCや一部のAndroid端末から映像を投影できる。

 Miracastで投影できる最大解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)となる。「4KパネルのTVでフルHDなのか」と考える人もいるかもしれないが、無線で映像と音声を安定して伝送するにはフルHDまでがバランス的には良さそうである。Windows 10/11ではケーブルなしで拡張デスクトップを構築できるので、描画の遅延(レイテンシー)を考慮する必要のない用途では便利に使える。

 なお、このTVでMiracastを利用すると他の機能でWi-Fi通信を行えなくなる。実用上あまり問題になることはないと思うが、留意したい。

 AirPlayへの対応は、オリジナルのFire TVシリーズにはない要素だ。こちらも投影できる最大解像度はフルHDで、Mac(macOS)からの映像投影なら拡張デスクトップの構築にも対応する。

AirPlay MiracastとAirPlayによる映像投影に対応している。AirPlayでの映像投影を行う場合、事前にFire TVスマートテレビのソフトウェア更新が必要なことがあるので注意しよう

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年