「watchOS 10」配信開始 知りたい情報が一目で分かる「スマートスタック」、新しい文字盤も

» 2023年09月19日 12時10分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 Appleは9月19日、Apple Watch向けの最新OSである「watchOS 10」の配信を開始した。

 watchOS 10はより多くの情報を一目で確認できるアプリの視覚言語、必要なときに適切なウィジェットを表示するスマートスタック、新しい文字盤などを含む。

WatchOS10 AppleWatch watchOS 10の配信が開始された

 watchOS 10の対応機種は以下の通り。

  • Apple Watch Series 4
  • Apple Watch Series 5
  • Apple Watch SE
  • Apple Watch Series 6
  • Apple Watch Series 7
  • Apple Watch Series 8
  • Apple Watch Ultra

知りたい情報が一目で分かるように

 天気、株価、ホーム、マップ、メッセージ、世界時計など、Apple Watch向けのアプリが一目で分かるようになった。

 スマートスタックはユーザーの状況に応じて適切な情報をタイムリーに表示する機能。Digital Crownを回すだけでどの文字盤からでもアクセスできるウィジェットも含まれる。

 例えば、1日の始まりには天気アプリが天気予報を表示し、旅行中にはスマートスタックでウォレットから搭乗券を表示。カレンダーやリマインダーが入れ替わりで上部に移動し、次のミーティングやタスクを表示する他、ポッドキャストなどの実行中のアプリもすぐに使えるように上部に移動する。

 スマートスタックは背景がぼけたポートレートの文字盤を楽しみながら、知りたい情報に素早くアクセスする方法も提示する。

WatchOS10 AppleWatch スマートスタックのイメージ

Apple Watch Ultra向けの「モジュラーUltra」も登場した新文字盤

 watchOS 10では5つの新しい文字盤「スヌーピー」「パレット」「ソーラーアナログ」「Nikeグローブ」に加え、Apple Watch Ultra向けの「モジュラーUltra」が利用できるようになった。各文字盤の概要は次の通り。

  • 人気コミックのピーナッツがスヌーピーとウッドストックが登場する「スヌーピー」文字盤として追加された。各キャラクターは時計の針と遊んだり、地域の天気に反応したり、ユーザーがワークアウトをすると活発に動く
  • 「パレット」文字盤は重なり合う3つの特徴的なレイヤーを用いて、さまざまな色で時刻を描写する。時間の変化に合わせてディスプレイに映る色も変わる
  • 「ソーラーアナログ」文字盤は1日を通して太陽の位置を光と影で映し出しながら、発光するダイヤル上に時刻を描写する
  • 「Nikeグローブ」文字盤では1秒ごとの経過とともに地球の経線が光る
  • 「モジュラーUltra」文字盤はApple Watch Ultraの大きなディスプレイを活用し、秒数、高度、深度などのリアルタイムのデータを最も外側の縁に表示。Apple Watchの文字盤の中で最も多くの機能を表示できるという。ユーザーはスポーツ、アウトドアの探検、海や水上・水中のアクティビティに合わせて文字盤をカスタマイズできる。この文字盤とウェイファインダー文字盤ではApple Watch Ultraの環境光センサーを利用し、暗い場所でナイトモードを自動で起動してくれる
WatchOS10 AppleWatch 上段左から順に「スヌーピー」「パレット」「ソーラーアナログ」「Nikeグローブ」「モジュラーUltra」「ナイトモード」

iPhoneと連動する機能

 watchOS 10ではiPhoneやアクセサリーとの連動も強化されている。

 例えば、watchOS 10を搭載したApple Watchでサイクリングワークアウトを開始すると、ライブアクティビティとしてiPhoneに表示される。Apple Watchよりも大きなディスプレイで詳細を確認できる。

 Apple Watchがパワーメーター、スピードセンサー、ケイデンスセンサーなどのBluetooth対応のサイクリングアクセサリーに自動で接続するため、サイクリングパワー(ワット)やケイデンス(RPM)などの指標と、パワーゾーンなどのワークアウト表示が可能になる。

コンパスが2つのウェイポイントを自動的に生成

 watchOS 10ではコンパスアプリが「最後のモバイル通信接続地点ウェイポイント」と「緊急電話に発信できる最後の地点ウェイポイント」の2つの新しいウェイポイントを自動生成する。まずは米国で、等高線、山の陰影、標高の詳細情報、関心のある地点などが含まれる新しい地形図がAppleマップ(Watch向けの地図)で表示可能になる。

WatchOS10 AppleWatch 新しい地形図がAppleマップで表示される。この機能が最初に提供されるのは米国となっている

心や視覚の健康を意識した機能

 ユーザーの気持ちを記述する機能も追加された。ユーザーはマインドフルネスアプリで、Digital Crownを回して自分の感情に近い項目を選び、自分の気持ちをより詳しく記述できる。iOS 17とiPadOS 17のヘルスケアアプリではその詳細を確認できる。

 Apple Watchの環境光センサーを利用し、ユーザーが日光の下で過ごした時間を測定可能になる。この情報に把握により、世界中で視覚障がいの主な原因とされる近視を減らすことや、日光の下で過ごす時間を増やすことに役立つという。

WatchOS10 AppleWatch ユーザーはマインドフルネスアプリで瞬間的な感情や日々の気分を記録できる

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