NUROモバイルが今回、もう1つ打ち出されたのが1GBに「5分/10分かけ放題」が付いた、いわゆる通話定額付きのプランだ。小容量としての扱いとなるが、プラン総称をかけ放題ジャストとしていることから、データ容量よりは通話について押し出していることが分かる。
既存のかけ放題とは別に5分/10分以内のかけ放題を用意する意図は「バリエーションを増やし、多様なニーズに応える」に尽きるが、田中氏は1回あたりの平均通信時間は3分16秒だとする総務省の資料を用いて、5分かけ放題が「どれだけお得なのか」を説明した。
1回あたりの平均通信時間は3分16秒、1日あたりの通信回数が0.6回。計算すると送通信時間は月58分48秒となる。NUROモバイルの通信料は30秒あたり11円であるため、月58分48秒通話したと仮定すると、月1298円が請求されることになる。5分かけ放題なら368円安い930円で、1回5分以内の通話が何度でも定額になり、1GBも付随してくる、というのがアピールポイントとなっているようだ。
一方で、1GBではほとんど使えない(足りない)のではないか? という疑問も浮かぶ。田中氏は以下を例に挙げ、1GBでも足りることを説明した。
加えて、LINEのメッセージ、画像、動画などの送受信でデータ量がカウントされない「バリューデータフリー」や、速度を低速にする「節約スイッチ」を活用すれば、1GBでも実質的に1GBよりも多いデータ量を使える、との考えを述べる。
ドコモの通信品質低下の影響についても言及した。
田中氏は「新規契約時にauとソフトバンク回線を選ぶ人が増えている」とし、ドコモ回線の品質低下がユーザーの選ぶ回線にも影響を及ぼしている認識を示した。
MVNO事業室 サービス設計課 課長 石井隆介氏は「われわれとしてはドコモ側が発表している情報を把握しているが、MVNOはMNOの影響を当然受けるため、速度の著しい低下はあり得る」との考えを述べる一方で、「NUROモバイルはネットワークの状態を日々監視し、MVNOとして品質の管理を行うことで、安定的なサービスの提供に努めたい」とした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.