NUROモバイルが大/小容量にテコ入れ 15GBが月額1625円からの「VLLプラン」、1GB付きの「5分/10分かけ放題プラン」も(3/3 ページ)

» 2023年11月01日 19時30分 公開
[金子麟太郎ITmedia]
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1回あたりの平均通話時間は3分16秒 小容量プランでもお得感をアピール

 NUROモバイルが今回、もう1つ打ち出されたのが1GBに「5分/10分かけ放題」が付いた、いわゆる通話定額付きのプランだ。小容量としての扱いとなるが、プラン総称をかけ放題ジャストとしていることから、データ容量よりは通話について押し出していることが分かる。

 既存のかけ放題とは別に5分/10分以内のかけ放題を用意する意図は「バリエーションを増やし、多様なニーズに応える」に尽きるが、田中氏は1回あたりの平均通信時間は3分16秒だとする総務省の資料を用いて、5分かけ放題が「どれだけお得なのか」を説明した。

NUROモバイル 事業 MVNO ソニー 携帯電話でどれだけの時間、通話が行われているのかを示すデータ

 1回あたりの平均通信時間は3分16秒、1日あたりの通信回数が0.6回。計算すると送通信時間は月58分48秒となる。NUROモバイルの通信料は30秒あたり11円であるため、月58分48秒通話したと仮定すると、月1298円が請求されることになる。5分かけ放題なら368円安い930円で、1回5分以内の通話が何度でも定額になり、1GBも付随してくる、というのがアピールポイントとなっているようだ。

 一方で、1GBではほとんど使えない(足りない)のではないか? という疑問も浮かぶ。田中氏は以下を例に挙げ、1GBでも足りることを説明した。

  • 1回あたり237KBのWebサイトを閲覧すると仮定→4400ページ
  • 360pかつ約5MBの動画を視聴すると仮定→約3.4時間
  • 140時程度のテキストをSNSに投稿すると仮定→約4万7000回
  • 1通300文字程度のテキストを送信すると仮定→約35万回
NUROモバイル 事業 MVNO ソニー 1GBで行えることの一例

 加えて、LINEのメッセージ、画像、動画などの送受信でデータ量がカウントされない「バリューデータフリー」や、速度を低速にする「節約スイッチ」を活用すれば、1GBでも実質的に1GBよりも多いデータ量を使える、との考えを述べる。

ドコモの通信品質低下にも言及

 ドコモの通信品質低下の影響についても言及した。

 田中氏は「新規契約時にauとソフトバンク回線を選ぶ人が増えている」とし、ドコモ回線の品質低下がユーザーの選ぶ回線にも影響を及ぼしている認識を示した。

 MVNO事業室 サービス設計課 課長 石井隆介氏は「われわれとしてはドコモ側が発表している情報を把握しているが、MVNOはMNOの影響を当然受けるため、速度の著しい低下はあり得る」との考えを述べる一方で、「NUROモバイルはネットワークの状態を日々監視し、MVNOとして品質の管理を行うことで、安定的なサービスの提供に努めたい」とした。

NUROモバイル 事業 MVNO ソニー MVNO事業室 サービス設計課 課長 石井隆介氏
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