カメラは広角24mm相当F1.9のソニー製5000万画素1/1.28型センサーカメラと、望遠2倍の50mm相当F1.9の5000万画素カメラ、超広角15mm相当のF2の21200万画素カメラを搭載。近年のハイエンドスマホでは一般的な仕様だ。
海外モデルと違ってライカ監修の撮影モードはないが、ほどよい補正のAIやHDR処理により、日中から夜景までオート設定でほとんど失敗なく撮影できる。また、マニュアル撮影や滝や花火の撮影に便利な長時間露光、最大960FPSのスローモーション撮影も利用可能だ。
撮影のUIはシンプルで、あまりカメラ好きに寄りすぎたものではない。一般の人がオートで気軽にきれいな写真を撮るためのUIとなっている。ただ、撮影時のシャッター音がやや大きめだ。気になる場合はスピーカー部をふさぐようにして撮ろう。シャッター音を「レトロ」に変更すると、若干だが音の威圧感を抑えられる。
ここまでXiaomi 13T Proを紹介してきた。全体としては、派手な機能はないが持ち心地のいいデザインや美しいディスプレイ、最新ハイエンドといえる高速処理、高画質カメラ、省電力と急速充電などをそつなくまとめたモデルだ。そのうえで、10万円前後というお買い得価格を実現している。他社なら13〜15万円あたりでもおかしくはない。
2023年末には総務省によるスマホの割引に関するガイドラインが改正され、今後は4〜6万円あたりのミッドレンジだけでなく、割引上限が4万円(税込み4万4000円)まで可能な8〜10万円あたりのハイエンドにも注目が集まる可能性がある。そういった点でもXiaomi 13T Proは注目だ。
MediaTekのハイエンドチップ、Dimensity 9200+を搭載していることから、「ゲームを重視する人にとっても、高性能でコスパがいい」とお勧めできるほどの安定感がある。今後の売り方次第の部分もあるが、ハイエンド向けチップでMediaTek製という選択肢が注目され競争が起きれば、今後のXiaomi製品はもちろん他社製品にもいい刺激になるだろう。そういった意味でも注視したいモデルといえる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.