Samsung Electronics(サムスン電子)とGoogle Cloudは1月17日(米国東部時間)、新たな複数年のパートナーシップを発表した。Google Cloudのジェネレーティブ人工知能(AI)技術を世界中のSamsungスマートフォンユーザーに提供することが目的だ。
両社は同日発表の新型スマートフォン「Galaxy S24シリーズ」が、Vertex AIの「Gemini Pro」「Imagen 2」を搭載した、最初のスマートフォンであることをアピールしている。「数カ月にわたる厳格なテストと競合評価の結果、Google Cloudとサムスンチームが協力し、GalaxyでGeminiを活用した最高のAI体験を提供することが可能になった」(サムスン電子コーポレートEVP兼MX事業部ソフトウェア室長のJanghyun Yoon氏)
サムスン電子は、Vertex AI上のGemini Proを消費者に展開する最初のGoogle Cloudパートナーとなる。マルチモーダルであり、ゼロから構築されたGeminiは、テキスト・コード・画像・ビデオなど、さまざまなタイプの情報を一般化し、シームレスに理解・操作し、組み合わせることができるという。
Galaxy S24シリーズのユーザーは、ノート・ボイスレコーダー・キーボードなど、Galaxy S24シリーズに標準搭載されているアプリなどで要約機能を利用できる。Google Cloudは「Vertex AIのGemini Proがセキュリティ・安全性・プライバシー・データコンプライアンスを含むGoogle Cloudの重要な機能をサムスン電子に提供する形で実現した」としている。Galaxy S24シリーズでは、テキストから画像を生成可能なAIモデル「Imagen 2」を使う高度な画像編集機能も利用できる。
サムスン電子は、このパートナーシップの一環として、高度に複雑なタスクが可能なGoogleのGemini Ultraをテストする最初の顧客の1つだと主張している。Galaxy S24シリーズは、Android 14の一部として提供されるオンデバイスLLMであるGemini Nanoを使用する予定で、「オンデバイスタスクのためのGeminiの最も効率的なモデル」となる見込みだという。
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