Samsung Electronicsが発表したばかりの「Galaxy S24」シリーズ。目玉機能は「Galaxy AI」で、通話時の双方向翻訳や文字起こしなどだが、スペック面では「Galaxy S23」シリーズから何が進化したのか、それぞれの違いを整理する。なお、この記事では日本発売が濃厚なGalaxy S24とS23、Galaxy S24 UltraとS23 Ultraを比較する。
まずはプロセッサから見ていこう。
Galaxy S24の「Galaxy AI」を下支えするのはプロセッサだ。Galaxy S23はQualcomm製の「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」を採用しているが、Galaxy S24は生成AIに欠かせない処理能力や速度を有する「Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy」を搭載する。
このプロセッサはQualcommが2023年11月に発表したSnapdragon 8 Gen 3をベースに、CPU/GPUコアやNPU(推論プロセッサ)の動作クロックを引き上げたカスタマイズ品となる。
Snapdragon 8 Gen 3の詳細は過去の記事を確認してほしいが、画像の生成が1秒足らずで完了する他、暗い映像を明るい映像として記録できるなど、昨今のトレンドに合わせたスペックを備える。
アウトカメラの構成は同じ3眼で画素数も変わらない。どちらも約1000万画素の光学3倍ズーム対応の望遠カメラ(F2.4)、約5000万画素の広角カメラ(F1.8)、約1200万画素の超広角カメラ(F2.2)を備える。インカメラはどちらも約1200万画素(F2.2)の単眼だ。
メモリは8GBで、ストレージは128GB、256GB、512GBが用意される。この点はS23/S24ともに同じだ。microSDスロットはS23/S24ともに非搭載となる。
【訂正:1月16日14時50分】ストレージの容量に関して記者向けの資料に誤りがありました。そのため、記事内のストレージ表記も訂正しました
SIMはnanoSIMとeSIMに対応している。この点もGalaxy S23と同じだ。例えば、メインの回線をnanoSIMにし、メイン回線が通信障害などで使えない場合に備え、サブ回線としてeSIMを設定できる。
防塵(じん)・防水レベルについては防塵等級が「6=粉塵が内部に侵入しない」、防水等級が「8=連続的に水中に置いても有害な影響がない」で、どちらもIP68等級の防塵・防水に対応する。この点もGalaxy S23からのアップグレードはない。
分かりやすい違いはOS、ディスプレイ、バッテリー、サイズのスペックに現れている。
発売時のプリインストールOSはGalaxy S23がAndroid 13、Galaxy S24がAndroid 14だ。
Galaxy S23は6.1型の有機ELディスプレイを搭載するが、Galaxy S24は0.1型大きくなった6.2型の有機ELディスプレイを搭載する。輝度はGalaxy S23の1760ニトから2600ニトに向上し、屋外でも視認しやすくなっているだろう。リフレッシュレートはGalaxy S23が48〜120Hzであるのに対し、Galaxy S24は1〜120Hzとなっている。どちらも可変式ではあるが、S24は最小値がほぼ駆動しない値に近いため、省電力性の向上が見込める。
ディスプレイの大型化に伴い、サイズにも変更があった。Galaxy S23は約70.9(幅)×146.3(高さ)×7.6(厚さ)mm、S24は約70.6(幅)×147(高さ)×7.64(厚さ)mmとなっており、幅は0.3mm抑えられ、高さは0.7mm高くなり、厚さは0.04mm増したことになる。重量はGalaxy S23/S24ともに約168gだ。
バッテリーの容量はGalaxy S23の3900mAhから100mAh増量した4000mAhとなる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.