日本の携帯電話/スマートフォン端末市場には「iPhone(iOS)のシェアが高い」という特徴がある。2008年に「iPhone 3G」が国内で発売されて以来、スマホのOS別シェアのトップはiOSが過半数を占めている状態だ。グローバルでは基本的にAndroidスマホの方が“強い”ことを考えると、ある意味で「ガラパゴス」な市場ともいえる。
しかしここ数年、その状況に変化が出てきている。Androidスマホのシェアが伸びてきたのだ。調査によってはAndroidスマホが過半数を占めることも珍しくなくなった。
もっとも、調査の実施時期、対象ユーザー(属性)、販路などによって、その結果に差が出てくるため、一概に「iPhoneが弱くなって、Androidスマホが強くなった」と言い切ることはできない。ただ、筆者の周囲でも「スマホをAndroidに戻した」「iPhoneからAndroidスマホに乗り換えた」という話を聞くことは増えた。
実際のところ、iPhoneの売れ行きは鈍り、Androidスマホが人気を集めるようになったのか――携帯電話の販売スタッフ(複数人)に実情を聞いてみよう。
先に言っておくが、今回は2025年9月に「iPhone 17シリーズ」が出た“後”の様子を聞いた。もう少し具体的にいうと、2025年9〜12月の状況だ。年が明けた後の様子とは異なる可能性はある。
iPhoneというと、新製品が出た直後は注目を集める。そのため、特に9〜10月はどうしても販売面における“iPhone優位”は強いはずだ。しかし、実際にスタッフにどうだったのか尋ねてみると、興味深い答えが返ってきた。
iPhone 17シリーズは、確かに売れてます。相当な数の予約が入りますし、モデルによっては2カ月たっても入荷しなくて、バックオーダーを抱えていました。「iPhoneって人気あるんだなぁ」って感じます。
ただ、以前のような爆発的な売れ行きかというと、そうでもないんですよね……。“圧倒的”人気から“普通の”人気になったような感じです。
iPhoneの売れ筋を見てみると、必ずしも最近モデルじゃないんですよね。例えば1世代前の「iPhone 16シリーズ」を買って行く人もいますし、もっと手頃なものをというのであれば、比較的安価な「iPhone 16e」や「iPhone SE(第3世代)」を選ぶ人もいます。
購入プログラムをうまく使えば2年間はお得に使えると訴求しても、「最新のiPhoneって高いよね……」という感じで、月々の支払い額だけでなく支払総額まで見るお客さまには響きません。最新モデルの販売がものすごく優位に働くといったことは、ここ数年ないですね。
という感じで、iPhone 17シリーズは不振とまでは行かないが、販売現場が“祭り”になるほどの爆発的人気を集めることはなくなったという話を聞くことができた。
来客には「高すぎるiPhone」というイメージがあるのか、こんな話もあった。
最近は「iPhone一辺倒」というより、iPhoneを入り口にして他の機種(Androidスマホ)に興味を示すお客さまが増えています。
うちは家電量販店なので、キャリアモデルだけでなくメーカーが販売するモデル(SIMフリー/オープンマーケットモデル)も取り扱っています。iPhoneもキャリアを通さない販売分(Appleのチャンネルから仕入れたもの)もあって、そっちを買って行くお客さまが増えています。なので、キャリアの売り場でiPhoneを買って行く人は減少傾向にあります。
価格設定に加えて、買い方の選択肢が増えたことから、「以前ほどiPhoneを多く売っている感じがしない」という意見だ。
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