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スマホのバッテリー切れでも「モバイルSuica」は使える? “予備電力機能”がSNSで話題に

» 2026年05月29日 15時20分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 移動中にスマートフォンで動画を見たりSNSをチェックしたりしているうちに、バッテリー残量がわずかになって焦った経験は誰にでもあるはずだ。特に「モバイルSuica」や「モバイルPASMO」を利用している場合、「バスや電車の降車時に運賃が払えないのではないか」と不安になるだろう。

 そんな中、SNS上でのある投稿が話題を呼んでいる。バス乗車中にスマホのバッテリーが切れてしまったものの、運転手の指示通りに端末をかざすと無事に決済できたという。スマホの電源が切れても交通系ICは使える仕組みと、万が一使えなくなってしまった場合の対処法を解説する。

モバイルSuica スマートフォン 交通系ICカードを利用できるスマートフォンのイメージ

SNSで驚きの声「電源が切れていても使えるの?」

 バスの車内でスマホのバッテリーが切れてしまったとの投稿に対し、SNS上では「使えるとは知らなかった」という驚きや、「いつも電源が切れないか心配しながら乗っていたのだが、これなら安心だ」との安堵の声が寄せられた。

 また、同様の経験をしたことがあるユーザーからの実体験や、仕様に関する書き込みも見られる。

 まさに今朝、同じようなことがあった。家を出たものの、充電ができておらず焦っていた。私の場合はギリギリ0%にはなっていなかったが、この仕様は知らなかった。

 スマートフォンの予備電力仕様によるものだ。スマートフォンの操作自体はできなくなるが、数時間ほど電力は保持されるため、改札などを通ることができる。ただし、手動で電源をオフにした場合は使用できないので注意が必要だ。

バッテリー切れでも決済できる「予備電力機能」の秘密

 なぜスマートフォンの画面が真っ暗で電源が入らない状態でも、SuicaやPASMOが反応するのか。その理由は、多くのスマートフォンに搭載されている「予備電力機能」や、最小限の機能を維持する仕組みにある。

 Androidスマートフォンの場合、バッテリー不足で強制的に電源が切れる際に、おサイフケータイの最小限機能(カードの読み書き)が実行できる程度のバッテリー容量を残す仕様になっている。そのため、電源が切れてからもしばらくの間は、鉄道の改札やバスの運賃箱で決済が可能だ。

 iPhoneの場合、iPhone XS以降の機種であれば「予備電力機能付きエクスプレスモード」という機能が搭載されている。これは、バッテリー切れが近づきiOSがシャットダウンしても、あらかじめエクスプレスカードに設定しておいた交通系ICカードを最長5時間利用できるというものだ。

Apple iPhone iPhone XS以降の機種に搭載されている予備電力機能付きエクスプレスモードのイメージ。電源が切れた「iPhone 15 Pro Max」で改札を通過できた。写真は品川駅構内にて2024年7月に撮影

 ただし、過信は禁物だ。これらの機能は「わずかに残った電力」を利用しているため、完全に放電してしまった場合は使えなくなる。また、自分で意図的にスマートフォンの電源をオフにした場合や、Apple Watchの場合はこの予備電力機能を利用できないため注意が必要だ。

もし本当に使えなくなってしまったら? 公式FAQから見る正しい対応

 もし、長時間の移動などで予備電力すら尽きて完全にバッテリーが切れてしまった場合はどうなるのだろうか。鉄道やバスでの対応について、公式FAQの記載を確認してみよう。

 モバイルPASMOの公式FAQでは、バス利用中の対応について以下のように案内されている。

【バスのご利用時】

  • 運賃前払い方式の場合はそのまま降車いただけます(乗車時にお支払いが完了しているため)
  • 運賃後払い方式の場合、乗務員にお申し出の上、乗車区間の運賃を現金で精算

 前払い方式のバスであればそのまま降車可能だが、後払い方式の場合は現金で運賃を支払う必要がある。

 また、鉄道利用時の対応について、JR東日本の公式FAQでは以下のように説明されている。

 端末の電源がOFF又は完全に消耗された状態ではご利用になれません。改札を出る前(移動中)に端末が使えなくなった場合は、駅の改札係員にお申し出のうえ、以下の通りご対応ください。このケースはSuicaの不具合によるものではないため、定期券のご利用ができない等により負担された運賃の返金や補償はいたしません。

  • 乗車駅からの運賃を現金で精算
  • 後に端末の電源をONにした状態で、改札係員へ再度お申し出の上、改札入場時のデータを消去

 予備電力機能が付いている端末の場合(充電が必要な状態になっても)一定時間Suicaのみ利用できます。ただし、端末の電源をOFFにすると、この機能は使えません。なお、改札を出る前(移動中)に電池が切れても、再充電して電源をONにすれば、改札入場の記録は残っておりますので、そのまま自動改札をお通りください。

 注意すべきは、現金で精算した場合、定期券を持っていたとしても運賃の返金や補償は受けられないという点だ。

JR東日本 モバイルPASMO 完全にバッテリーが切れてしまった場合は駅の窓口やバスの運転手に申し出て現金で精算する必要がある(出典:モバイルPASMO公式FAQ)

 スマートフォンのバッテリーが切れてしまっても、予備電力機能のおかげで無事に降車できるケースが多いことが分かった。しかし、完全放電してしまったり、非対応の端末であったりする場合は現金での精算が必要となる。モバイルSuicaやモバイルPASMOを安心して利用するためにも、長時間の外出時にはモバイルバッテリーを持ち歩くなどの自衛策は欠かさないようにしたい。

おことわり

SNS上の意見は、文脈の変わらない範囲で体裁を整えています。


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