「ペヤングソースやきそば」がX(旧Twitter)で炎上した。ペヤングにはパッケージにQRコードが印字されており、それをスマートフォンのカメラで読み取れば、調理方法の説明サイトに推移する。しかし、この仕様に対して一部のユーザーが「面倒だ」との意見をXに投稿し、賛否両論が巻き起こった。
ペヤングは、まるか食品(群馬県伊勢崎市)が製造・販売するカップ焼きそばである。調理方法は外装フィルムに小さな文字で記載されているが、一見しただけでは分かりにくい。この外装フィルムは開封後に捨てられることが多く、後から調理方法を確認するのは困難である。
内蓋に記載されているQRコードを読み取ると、まず焼きそばなどの商品と調理方法が記載されたページが表示される。ユーザーはそこで自身が購入した商品を選択し、湯量の目安や待ち時間などの調理方法を確認できる。
しかし、このページには67種類もの商品が掲載されており、購入した商品と照らし合わせる手間がかかる。商品を大別すると次のようになる。
まるか食品では、商品ごとに調理方法が異なる場合があるため、各商品の正しい調理方法を確認できるサイトが存在すること自体は自然だ。しかし、利用者にとっては、QRコードを読み取った後に商品を探す手間がわずらわしいと感じられるようだ。
Xでは、この仕様について様々な意見が交わされている。「全商品の蓋を共通化することでコストを削減しているのだろう」と企業の取り組みを評価する声や、「外装フィルムにも説明は書いてある」と許容する意見が見られる。一方で、「『調理方法はこちら』という案内だけでは不親切だ」「QRコードを印刷するスペースに説明を記載できるはずだ」といった批判的な意見も目立つ。
QRコードとは、1994年にデンソー(現デンソーウェーブ)が開発した技術で、その名称は「Quick Response」に由来する。オープンソースとして公開されているため、商品パッケージに記載のリンク、QRコード決済など、さまざまな商品や場面で広く利用されている。
縦横の白黒の羅列でデータを表現し、URLに使われる英数字や漢字だけでなく、記号など多様なデータを格納できる。3隅に配置された「切り出しコード(ファインダパターン)」によって、360度どの方向からでも読み取りが可能だ。QRコードの一部に汚れや破損があってもデータを復元できる場合がある。
商品パッケージに記載のQRコードをスマートフォンのカメラで読み取るだけで商品関連サイトへアクセスできる利便性はあるが、利用者の「わずらわしさ」につながる仕様には、改善の余地があるといえるだろう。
加えて、ペヤング焼きそばの内蓋に説明文があればいいだけのことで、ペヤング焼きそばにQRコードが必要なのか? という疑問さえ浮かぶ仕様だ。
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