東日本旅客鉄道(JR東日本)は2月26日午前11時から、JR東日本ネットステーションが運営する乗車券類予約サイト「えきねっと」において、障害者割引を適用した乗車券と、新幹線の車椅子対応指定席特急券の予約を受け付ける。また西日本旅客鉄道(JR西日本)も2月27日から、同社が運営する乗車券類予約サイト「e5489(いーごよやく)」において同様の取り組みを開始する。
両社を含むJRグループの旅客鉄道会社では、身体障害者と知的障害者、その介助者(※1)を対象に、乗車券や急行券(※2)に対する「障害者割引」を提供している。
(※1)介助者は障害者本人と同行する場合に限り割引となる
(※2)急行列車に乗車する際に追加で必要なきっぷ。ただし、現在JRグループで定期運行している急行列車はない。なお、急行券の障害者割引は障害者本人“単独”では適用されない(単独旅行の場合は乗車券のみ割引可能)
JRグループでは、身体障害者や知的障害者を対象とする乗車券/急行券の割引制度を導入している。割引率は大人料金の50%(半額)で、状況によって割引対象となる人やきっぷの種類が変わる。なお、私鉄(JR以外の鉄道会社)にも同様の障害者割引があり、場合によってはJR⇔私鉄の「連絡乗車券」にも割引を適用できる(出典:JR東日本)障害者割引を適用した乗車券や急行券を購入する場合、従来は「障害者手帳」、またはマイナポータル(※2)と連携した「ミライロID」アプリを導入したスマートフォンを持参して「みどりの窓口」または「話せる指定席券売機」「みどりの券売機プラス」のある駅で購入する必要があった。
今回の取り組みによって、えきねっとやe5489で障害者割引を適用したJRグループの乗車券を予約(購入)できるようになる。えきねっとについては、障害者割引を適用済みの「新幹線eチケット」(※3)の予約や、障害者割引を適用した乗車券と在来線特急の「チケットレス特急券」とのセット予約も可能だ(※4)。
なお、障害者割引を適用した乗車券を予約するには、えきねっとは「ユーザーID」、e5489は「WESTER ID」をマイナポータルと連携しなくてはならない。また、予約した乗車券は乗車前に「指定席券売機」や「みどりの券売機」で受け取る必要がある(※5)。
(※2)「マイナンバーカード(個人番号カード)」保有者向けのポータルサイト
(※3)東北/北海道/上越/北陸/山形/秋田新幹線用の、乗車券と特急券が一体化した割引きっぷ。なお、一定条件で割引率が高くなる「トクだ値」が適用された新幹線eチケットを予約した場合、乗車券相当部分に障害者割引、特急券相当部分にトクだ値を適用して販売する
(※4)乗車券とチケットレス特急券をセット予約した場合、乗車券は指定席券売機で受け取る必要がある(チケットレス特急券はスマートフォンの画面提示、または予約画面の印刷でOK)
(※5)新幹線eチケットを交通系ICカード(Suica、PASMO、ICOCAなど)で利用する場合を除く
えきねっと(またはe5489)で使うIDと「マイナポータル」を連携させることによって、障害者割引を適用した乗車券を購入できるようになる。なお、障害者割引を適用したきっぷで乗車する場合、常に「障害者手帳」を携行しなければならないことに変わりはない
えきねっとで「トクだ値」の新幹線eチケットを購入する場合は、自動的に乗車券相当と特急券相当に別々の割引を適用して販売する。JR東日本/JR北海道の在来線特急における「チケットレス特急券」の購入時も、障害者割引を適用した乗車券をセットで予約できるようになる(乗車券は指定席券売機での受け取りが必要)新幹線には、車椅子対応の指定席が用意されている(車椅子のまま乗車できる「車椅子用スペース」を含む)。従来、車椅子対応の指定席特急券を予約/購入するには以下のいずれかの方法を取る必要があった。
今回の取り組みでは、えきねっとやe5489を使って以下の新幹線の車椅子対応指定席特急券を予約できるようになる。
(※6)「エクスプレス予約」「スマートEX」でも予約可能(東海道新幹線区間は一部制限あり)
(※7)主要駅のみ予約可能
ただし、車椅子対応指定席の種類や数は車両によって異なるため、同じ列車でも乗車日によっては予約可能な席の種類/数に変動が生じる場合がある。また、乗車駅/乗り換え駅/降車駅で介助を受ける場合、事前予約が必要なこともある。駅での介助に関する詳細は、JR各社のWebサイトを確認してほしい。
新幹線の車椅子対応指定席(本人席+車椅子置き場/介助者・付添人席/車椅子スペース)を予約できるようになる(画像は本人席+車椅子置き場、介助者・付添人席、車椅子スペースが全てそろっている車両のイメージ)
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