iPhoneカメラで“画角”を意識すべし 「ピンボケ」「画質劣化」せずに撮影する方法(1/2 ページ)

» 2024年03月08日 10時00分 公開

 スマートフォンのカメラ、使いこなせていますか?

 写真のプロも利用するほど高品質になったスマホカメラですが、多機能すぎて100%使いこなすのは難しいと感じる人も多いと思います。

 今回は「画角」にフォーカスした、スマホカメラの使いこなし術を紹介します。利用するのは最新の「iPhone 15 Pro」と2021年発売の「iPhone 13 Pro」です。「iPhoneの場合なら、このように使う」という話ではありますが、他のスマホでも応用できるエッセンスはありますので、ぜひご覧ください。

広く撮りたいなら0.5倍

photo とにかく広く撮れる超広角

 0.5倍はそんなに難しくありません。ダイナミックな風景に出会ったとき、フレーミングに悩みたくないときなど、とにかく広く撮りたい時に使うとよいでしょう。

photo 超広角でのセルフィー例。空の白飛びや端のゆがみは気になるが、とにかく広く映るのが魅力だ

 広く撮れる特徴を生かして、セルフィースタイルで集合写真を撮影する際にもおすすめです。通常のインカメラよりも圧倒的に広い範囲が映るので、画面が見えないデメリットはあるものの、それ以上に多くの人と一緒に写真が撮れるメリットがあります。

photo 超広角で氷を撮影、面白い模様がみてとれる

 最短撮影距離が短いことを生かしたマクロ撮影にも向いています。iPhone 15 Proの場合は2cmまで被写体に近寄って撮影が可能ですので、影が落ちないように構図を工夫すれば面白い写真が撮れます。

photo 周辺部の暗いエリアはノイジーでディテールが失われている

 気を付けなければならないときは夜景撮影など暗いシーンです。iPhoneに限った話ではありませんが、一般的に超広角カメラはメインカメラと比較してセンサーサイズが小さく、画質が悪い傾向にあります。撮影条件が厳しい夜景撮影では、超広角カメラを使うと画質が大幅に劣化することがあります。

一番高画質で一番使いたい1倍

photo 暗い店内でも1倍メインカメラならディテールを残したまま明るく撮影できる

 1倍は主に24mm相当のメインカメラを利用した画角となっています。iPhone 15 Proの場合、メインカメラは48MPのクアッドピクセルセンサーを搭載しており、暗い場所でもディテールを捉えた美しい写真が撮れるため、最も優先して使いたい画角であると言えます。

photo メインカメラで撮影。これ以上近づくと超広角カメラのマクロモードに切り替わってしまう

 注意すべき点は、1倍はあくまでも「メインカメラ」ではなく、「24mm相当の画角である」ことを示している点です。

 一般的に、センサーサイズが大きくなればなるほど最短撮影距離は長くなる傾向にあります。iPhone 15 Proの場合、メインカメラの最短撮影距離は約20cmとなっており、それ以下の距離で撮影しようとすると、最短撮影距離が2cmの超広角カメラの2倍デジタルズームに切り替わる(マクロモード)ことで、24mmの画角を実現する挙動を見せます。その時、使用するカメラが変わるのと、デジタルズームになることのダブルパンチで画質が大きく劣化します。

 ※余談ですが、12 Proは約12cm、13 Proは約15cm、14 Proは約20cmと年々最短撮影距離が伸びています。

photo 右下のアイコンをタップすることで強制的にメインカメラに切替可能

 この問題は、マクロモードのオフで解決できます。マクロモード時に表示されるチューリップマークをタップすることで、メインカメラ固定による撮影が可能になります。

 ただし、メインカメラで近接撮影するということはピンボケになりやすいということでもあります。その場合は、後述する2倍を用いることをおすすめします。^実は一番使いやすい2倍望遠

実は一番使いやすい2倍望遠

 iPhone 14のProシリーズとiPhone 15には2倍望遠の設定があり、2倍望遠時の画角は48mm相当と、一般的な標準レンズの50mmとほぼ同じで扱いやすい画角となります。

 これは、光学的なズームではなくメインカメラの高解像度48MPセンサーの一部のみを利用し、12MPの解像度で撮影できる機能です。1倍望遠では4つのピクセルを1つとして扱うピクセルビニングが行われているのに対して、2倍ではその機能がオフとなり、同じ解像度で撮影できるようになるわけです。

photo 2倍望遠で撮影。暗い場所でもある程度ディテールが残る

 2倍望遠の良いところは、明るいところであれば十分画質が良いこと。もともとメインカメラのセンサーはかなり大きい上に、12MPも十分に解像度があるといえます。そのため荒いと感じるシーンはほとんどないクオリティーに仕上がっています。それどころか、1倍であったピンボケしやすい点が改善されるメリットもあります。

photo 2倍望遠のテーブルフォト。画角的に扱いやすいうえ、ぱっきりと撮れる

 例えばテーブルフォトで料理の写真を撮る場合、1倍だとスマホの影が落ちたりピントが薄くて周辺部がピンボケしたりすることがよくありますが、2倍で撮影すればちょうどいい距離で食事をおいしそうに撮影できます。48mmという画角も相まって、非常に撮りやすいです。

photo 1倍メインカメラは近寄れないし、たる型のゆがみが見られる

 2倍望遠は書類撮影でも利用しやすいです。1倍で非常に目立つ、たる型のゆがみは2倍を使えば改善され、しっかり平面的に撮影することができます。

 なお、iPhoneに限らず多くのAndroidスマートフォンでも同等のピクセルビニング機能があります。高画素を生かした2倍望遠はデジタルズームだからといって忌避せずに、積極的に活用したい機能だといえるでしょう。

遠くのものを引き寄せる3倍望遠

photo 3倍望遠は風景撮影にもおすすめ。

 Proシリーズにのみ搭載されている3倍望遠(15 Pro Maxは5倍)は、主に3倍望遠カメラの光学ズームで撮影されるもので、用途としては遠いものを近寄せるときに利用します。例えば風景写真で、特定のポイントに注目して撮影したいときに3倍望遠を使うと良い写真が撮れたりします。

photo 3倍望遠とポートレートモードの組み合わせ。滑らかなボケとの相性が良い

 また、ポートレートでも積極的に使いたいのが3倍望遠です。3倍望遠は77mm相当となっており、一般的にポートレートで用いられる85mmと非常に近い画角となっており、人物撮影を中心に、背景ボケを生かした中望遠らしい写真を撮ることができます。

photo 近づきすぎるとメインカメラになる(この写真はギリギリ望遠カメラで撮影に成功)

 注意しなければならないのが、1倍メインカメラ同様に、被写体から近すぎると望遠カメラから「メインカメラの3倍デジタルズーム→超広角カメラの6倍デジタルズーム」に切り替わってしまうところです。

 筆者の環境では50cm程度からメインカメラに、20cmぐらいから超広角カメラに切り替わる挙動が見られました。

 こちらは1倍で見られる超広角とメインカメラを切り替えるマクロモードといった切り替えボタンはなく、表示がわずかに切り替わるのを目で確認するしかないです。別記事でも言及したように、撮影中や撮影後に画質が悪いなとおもったらデジタルズームだったと初めて気付くことも多いので要注意です。

photo 鍾乳洞での一枚。近すぎかつ暗すぎて3倍望遠なのにメインカメラでの撮影になってしまった

 加えて、暗い環境だといくら離れていてもメインカメラのデジタルズームになります。こちらも対策できることはないため、明るいところで利用するように心掛けましょう。

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