これから新生活に向け、「iPhone 15」シリーズに買い替える人も多いだろう。そこで注意すべきなのが、充電端子がUSB Type-C端子に変わったことだ。これにあわせて充電周りの仕様も変わっており、適切なUSB Type-C端子の充電器やケーブルを用意しないと充電速度が遅くなる場合がある。また、MagSafeのワイヤレス充電が高速な製品に興味を持っている人もいるだろう。
そこでこの記事では、iPhone 15シリーズのUSB Type-C端子と、MagSafe充電について実際に充電速度のテストを実施。その結果をもとに、買い換えるべき最速かつ便利なUSB Type-C対応充電器やケーブルを紹介していく。
iPhone 15シリーズはUSB Type-C端子から充電するが、利用できるケーブルや充電器にはいくつかのパターンがある。早速だが、さまざまな組み合わせで充電速度を計測したので結果を見ていこう。
結果は、「USB PD対応のUSB Type-C充電器」と「USB Type-C -USB Type-Cケーブル」の組み合わせが最速だった。USB2.0でもUSB4のケーブルでも充電速度は変わらない。具体的には、iPhone 15シリーズの場合だと最大20W前後の電力での充電に対応し、50%の充電が28分で済む。
対応する充電器とケーブルの用意だが、既にiPhone 12シリーズから標準で付属している「USB Type-C-Lightningケーブル」を、「USB PD対応のUSB Type-C充電器」で利用している人なら、ケーブルだけをiPhone 15シリーズ付属のものも含む「USB Type-C -USB Type-Cケーブル」を変えるだけでいい。
一方で、古くから使われている長方形の端子「USB Type-A充電器」と、市販の「USB Type-C -USB Type-Aケーブル」を利用した充電は、50%充電に68分かかるなど非常に遅い。USB PDの高速充電と比べて2倍以上の時間がかかる。これは、iPhone 14シリーズまで「USB Type-A充電器」と「Lightningケーブル」の組み合わせよりも遅い。
理由は、USB Type-A充電器からの供給できる電力が、標準規格に準拠したことで最大7.5W前後と少なくなっているからだ。iPhone 14シリーズ以前だとApple独自の充電規格により、多くのUSB Type-Aの充電器はLightningケーブルを接続したときに最大12W前後を供給していた。だが、iPhone 15シリーズではこれができなくなったのだ。
これにより、街中のUSB Type-A端子を採用した充電スポットとの付き合い方も変わってくる。例えば、「店舗や交通機関のUSB Type-A充電ポートで、1時間で50%も充電できない」「レンタルのモバイルバッテリーはUSB PD非対応のUSB Type-Cが多く充電が遅い」といった具合だ。
このため、外出時に素早くiPhone 15シリーズを充電するには、USB PD対応のUSB Type-C端子を搭載した充電器をコンセントにつなぐか、同様のモバイルバッテリーを持ち歩くのが無難だ。すると、外出時に持ち軽く充電器やモバイルバッテリーの見直しも必要になる。
こういった点を踏まえて、買い換えるべきUSB PD対応のUSB Type-C充電器やケーブルについて見ていこう。
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