ahamo ポイ活は、ポイ活プランの第1弾という位置付けで、まずはdポイントを軸にしながらd払いとの連携を図った料金プランだ。ドコモはマネックス証券やオリックス・クレジットなどを傘下に収め、金融事業を強化しようとしている一方で、マネックス証券とは1月に業務提携を開始したばかり。オリックス・クレジットに至っては、株式譲渡も終わっていない。auマネ活プランのような仕組みは、導入が難しかったはずだ。
これに対し、d払いやdポイントはいずれもドコモ自身で展開しているサービス。ポイ活プランは「ahamoで先行してご提供したい思いがあった」(ドコモ 営業本部 営業戦略 部長 山本明宏氏)というが、短期間での導入を目指す上で、活用がしやすかったといえそうだ。dポイントクラブの会員数は間もなく1億に達する見込み。d払いの利用可能な場所も523万に達しており、手始めに料金プランと連携させるには最適なサービスといえる。
一方で、ドコモのスマートライフカンパニー コンシューママーケティング部 部長の伊藤邦弘氏が「今回の発表中では、“取りあえず”d払いということでお話をしている」と語っていたように、金融サービス連携も視野に入れていることがうかがえる。
冒頭で述べたように、eximo ポイ活に関しては開始時期も夏から秋にかけてと幅を持たせてあり、「スペックは全く決まっていない」(山本氏)。伊藤氏が、金融サービス連携について「一定のニーズがあるだろうと考えている」と語っていたように、eximoポイ活では、マネックス証券やオリックス・クレジットのサービスなどをより多面的に連動させる可能性もある。
ahamoはオンライン専用プランのため、ドコモショップでサービスの説明などができない。金融連携まで含め、それをオンラインだけで完結させようとするとかなり複雑になってしまう恐れがある。逆にいえば、シンプルにd払い、dポイント連携させるオプションとは非常に相性がいい提供形態といえる。
対するeximoは、ドコモショップなどのリアルな接点が前提になっており、ユーザー層の幅も広い。金融サービスと連携させるには、うってつけの料金プランといえる。後発の立ち位置を生かし、ペイトク型とauマネ活プラン型の2つを取り入れようとしている狙いが透けて見える。KDDIやソフトバンクに続き、ドコモも金融・決済連動の料金プランを導入することで、この分野での競争がさらに激化しそうだ。
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