イオンモバイルが異例の“200GBプラン”を提供する狙い 金融連携サービスも強化で大手キャリアに対抗しうる存在にMVNOに聞く(2/3 ページ)

» 2024年05月07日 10時33分 公開
[石野純也ITmedia]

シェア回線数、5回線では足りないと要望が出ていた

―― ドコモも以前はシェアをプッシュしていましたが、ギガホ導入以降、それがなくなってしまいました。ニーズがくすぶっていたのかもしれないですね。

井原氏 シェアにするとARPU(1ユーザーあたりの平均収入)が下がるのか、皆さんやめていきました。確かに単価は下がるかもしれませんが、僕らはそういう考え方をしていません。

―― 料金改定と同時に、シェアを組める回線数の上限を8回線まで上げました。その理由を教えてください。

イオンモバイル 3月21日から、シェアプランの上限回線数を5回線から8回線に拡大した

井原氏 もともとお客さまから5回線では足りないと言われていたことがあります。自分の家族と両親まで入れると、5回線では足りない。子どもは外して大手キャリアにしようかというお声もありました。イオンモバイルには「イオンモバイルひろば」というコミュニケーションサイトがありますが、ここでも上限が足りないと言われていました。

 また、1人で2枚のSIMを使う方もいます。auの通信障害があったときに、他のキャリアを持った方がいいという話が出ましたが、イオンモバイルであればドコモ回線とau回線でのシェアもできます。

間野氏 大容量は、50GBを始めたときにも「誰が使うの?」という声はありましたが、1人あたりのデータ量はこれからも増えていきます。8回線をフルで組み、仮に1人平均20GBだとすると、160GBになってしまいます。3月までの50GBでは到底足りない。今後どうなるかはまだ明確に決まっていないところがありますが、5G SA次第では利用量もさらに増えていきます。5、6年後には、200GBの在り方も今とだいぶ違っているかもしれない。従業員が前向きに考え、お客さまに提案する力を持つべきだと思っています。

イオンモバイル 間野耕司氏

―― 1人あたりの容量を区切れるので、使い勝手はいいですね。

井原氏 実はあれもお客さまの意見を反映したものです。子どもが使いすぎるから(シェアから)外さないといけないので、何とからならないかとインタビューで言われ、間野とも相談して導入しています。システム上、データ容量を消費しない低速モードがありますが、そこに強制変更するようにして、1人あたりの容量を設定できるようにしています。

50GBだと足りないのでイオンモバイルにしていなかったという人も

―― くりこしが可能なのもイオンモバイルの特徴ですが、発表会では1GBと20GBを行き来しているユーザーが多いというお話をしていました。なかなかスキルが高いと思いますが、なぜここに気付く人が多いのでしょうか。

井原氏 計算して分かるようなものはお出ししていますし、昨年(2023年)システム化したスマホメンテナンスもあります。あれは、どれぐらい使っているかがぱっと見で分かるようにしています。くりこしの提案やプラン変更の提案のようなことも、もう少しお客さまにお伝えしていきたいですね。

―― そこまで頻繁に料金プランを変える方がいるのでしょうか。

井原氏 結構な数がいらっしゃいます。3月、4月も一番多かったのは1GBと20GBです。

―― 料金プラン改定後の反響はいかがでしたか。

井原氏 まだ月初(インタビューは4月上旬に実施した)でプラン変更が翌月になってしまうのでもともと予約が入りづらいタイミングですが、それでも60GB以上にプラン変更をかけている方が既に3%もいます。過去の傾向からすると、高い数値です。変更前を見ていると、50GBから容量を上げている方がものすごく多いので、やはりこれまでだと足りなかったのだと思います。料金プラン改定前は、今の60GBより50GBの方が高かったので、それもあって容量を上げているのかもしれません。

 発表後に、僕も店頭に立ったのですが、50GBまでだと足りないのでイオンモバイルにしていなかったという方がいました。その方は、お子さんの使用量が多いので大手キャリアにしていたようですが、料金改定するというのでお店に来られていました。家族全員で50GB以上というニーズをすぐに聞くことができたので、料金プラン変更はもっと伸びると見ています。

間野氏 3月末の2日間は、大容量の契約が月初の倍でした。大容量の部分はそのまま値下げになるので、あらかじめ契約していたのだと思います。

井原氏 30GB以上のプランが今月に入って伸びてきているので、値下げの効果は大きかったと思っています。料金プラン改定によって、契約の構成比がかなり変わりました。

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