ChatGPTを外国語の翻訳にだけ使うのはもったいない もっと役立たせる4つのアプローチChatGPT使いこなし術(1/4 ページ)

» 2024年06月12日 10時15分 公開
[井上晃ITmedia]

 ChatGPTは英語、中国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語など、50以上の言語に対応している。他の翻訳サービスを使うのと同様、出力される翻訳の精度に注意する必要こそあるが、使い方を工夫すれば、強力な翻訳ツールになるはずだ。本記事では、英文をChatGPTで扱う上での具体的な活用方法について、4つのアプローチを紹介したい。なお、検証には無料プランでも利用できる「ChatGPT 3.5」を使用している。

photo ChatGPTを翻訳に使う場合の4つのアプローチを紹介しよう

(1)ストレートに翻訳してもらう

 1つ目は、単純に翻訳ツールとして活用する方法だ。例えば、“次の文章を英訳してください「○○○」”といったようにChatGPTに指示することで、翻訳した文章を出力してくれる。ここでは、本記事の冒頭の文を英訳してみた。

photo ChatGPTを使って単純に英訳をした出力

 ただし、ChatGPTはすぐに英訳を出力してくれるものの、このままでは日本語の構造が複雑な部分や、ニュアンスに頼っている曖昧な部分について、不自然に堅い表現が使われてしまっている。そこで続けて「文意を変えずに、より自然な文章にしてください」と指示をしてみる。

photo そこから「文意を変えずに自然な文章にして」と指示

 すると、使用される単語がより柔らかくなった。例えば「本稿では、英文を扱う上での具体的な活用方法について、4つのアプローチを紹介したい」の部分について、最初は「l'd like to introduce four approaches for leveraging it specifically for handling English text.」と訳されていたのが、「l'll introduce four specific approaches for making the most out of using it for handling English text.」と変わった。

 ただし、これでもまだ読みづらい印象が残るので、最後に「文意を変えずに、よりシンプルな文章にしてください」と指示をしてみる。

photo さらに「文意を変えずにシンプルな文章にして」と指示

 これでだいぶすっきりした英文になった。ChatGPTへの指示(プロンプト)自体は日本語でも問題ないので、不慣れな言語でも、こうした段階を経て翻訳することで、ある程度は自然な文章に整えられるだろう。なお、内容が不安な場合は、出力後の文章を再度和訳して確認するといいだろう。

photo 出力された英文は、だいぶ読みやすくなった印象だ。また、内容確認は、日本語に訳してもらうとよい
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