「Zenfone 11 Ultra」速攻レビュー カメラから新AI機能、パフォーマンスまでを徹底検証(2/4 ページ)

» 2024年07月03日 11時00分 公開
[島徹ITmedia]
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β版だがAI翻訳や文字起こしに対応

 AI関連機能をスマホ側の処理だけで実行する、ローカルAIの機能を搭載。利用できるのは音声レコーダーの文字起こし(β版)、通話中のAI翻訳機能(β版)、ギャラリーのAI画像検索、AI壁紙生成、AIノイズキャンセリングだ。

 AI文字起こし機能(β版)は発売後のアップデートでの実装になるが、テスト機で実際に試すことができた。一通りおおむね問題なく認識できるのだが、β版ということもあり、他社サービスと比べると認識速度や音声認識の精度の面でやや劣るという印象だ。今後の製品版への搭載や、正式リリース時の改善を期待したい。 言語は英語、中国語(繁体字と簡体字)、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、日本語に対応する。

Zenfone 11 UltraZenfone 11 Ultra 「AI文字起こし機能(β版)」は日本語もほぼ問題なく認識できた。β版だからかたまに認識の取りこぼしや日本語変換のミスもあるが、正式版ではより快適に使えることを期待したい(写真=左)。「AI通話翻訳機能(β版)」は、通話中に画面上のボタンを押すと、相手側にも翻訳機能を利用することをアナウンスした上で開始する(写真=右)

 AI通話翻訳機能(β版)は、通話中に翻訳を有効にすると双方の会話内容を翻訳したものがZenfone 11 Ultraの画面に表示される。若干認識に時間かかる場合もあったが、これをスムーズに利用できれば便利になりそうだ。英語、中国語(繁体字/簡体字)、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、日本語に対応する。

光学式手ブレ補正と光学3倍ズーム対応のカメラを搭載 動画撮影は6軸ジンバルが強力

 アウトカメラは6軸ジンバルと光学手振れ補正対応の広角5000万画素カメラ(23mm相当/F1.9)など、Zenfoneシリーズの特徴を引き継いでいる。

 望遠は光学3倍で光学式手ブレ補正搭載の3200万画素カメラ(65.3mm相当/F2.4)を搭載。超広角は1200万画素カメラ(12.7mm相当/F2.2)だ。また、インカメラは 3200万画素カメラ(22mm相当/F2.05)という、画質も感度も良好なものを搭載する。

Zenfone 11 Ultra 左の6軸ジンバル搭載広角5000万画素カメラは、撮影時に揺れに対して内部のカメラが動いていることを確認できる
Zenfone 11 Ultra 望遠撮影は広角カメラの高画質なデジタル2倍と、望遠カメラの3倍とデジタルズーム30倍まで対応。望遠デジタルズームで画質の違和感が少ないのは5倍ぐらいまでだ

 画質はややコントラストが強めだが、全体としては極端な補正はなく、まとまった絵作りだ。夜景撮影はジンバル搭載の利点を生かしたいのか、2秒ほどの手持ちロングシャッターになる。

Zenfone 11 Ultra 広角撮影。やや明暗差のはっきりとした絵作りだが、極端な色の補正などはない
Zenfone 11 Ultra 光学望遠3倍。明るく解像感もあり使い勝手がいい
Zenfone 11 Ultra 超広角は1200万画素だが、解像感の低さをそこまで感じさせない
Zenfone 11 Ultra 夜景撮影は約2秒の手持ち撮影になる。今時の大型センサー搭載ハイエンドかつ処理の優れたモデルと比べるとやや粗い。なお、望遠と超広角でも夜景モードを利用できる

 動画撮影は8K24Pや4K60Pに対応。4K30P ならHDRムービー撮影も可能だ。また、被写体以外をぼかすポートレート動画撮影にも対応する。

Zenfone 11 Ultra 動画撮影中には、中央に円とスマホの動きと連動した点が表示される。点が円の範囲に収まる程度の動きなら、ジンバルによるブレ軽減の恩恵を受けられる

 動画撮影では6軸ジンバルがより活躍する。近年のスマホも強力な手ブレ補正処理に対応しているが、実際には画角が狭くなる他、撮影対象の明るさが求められる。だが、6軸ジンバルはカメラを実際に動かす方式なので、強力な手ブレ補正と広角撮影や暗い場所での撮影を両立できる。

 実際のところだが、カメラを横などに振るといった動きはかなり滑らかになるが、歩きながらの撮影だと上下の揺れはやや発生する。本格的な外付けジンバル並みの性能とまではいえない。とはいえ、手持ちで昼夜問わず比較的滑らかに映像を撮れるのは大きな利点で、動画撮影の強力な武器になるのは確かだ。

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2025年12月06日 更新
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