最後に、細かい機能についても見ていこう。前述の通り、ハイエンドながら3.5mmイヤフォンジャック搭載とビデオ会議や音楽ゲームに適した仕様だ。BluetoothイヤフォンはaptX AdaptiveやaptX Losslessに対応。ステレオスピーカーは音量や音はいいが、前面と底面に配置したことによるバランスがやや気になった。
SIMカードへの対応は、底面にnanoSIMを2枚装着するスロットを搭載。ただし、eSIMには非対応だ。購入時と合わせて回線を契約する場合、nanoSIMの発行を受けるようにしよう。日本の通信バンドへの対応はドコモのn79も含めおおむね問題ない。ただしミリ波には非対応だ。Wi-Fiは6E対応だが、テザリングで6GHz態を選ぶことはできない。
USB端子はUSB2.0のType-Cだ。画面出力にも対応していない。機種の価格帯を考えると、兄弟機のROG Phone 8の側面に搭載されているUSB 3.1のUSB-C端子を生かしてほしかった。この点が気になる人は要注意だ。
生体認証はディスプレイ内の指紋認証と顔認証に対応する。
ここまでZenfone 11 Ultraを紹介してきた。今回のモデルは普段使いしやすいデザインの大画面ハイエンドかつ、ゲームや動画などエンタメも快適に楽しみたい人にお勧めしやすいスマホになった。カメラ性能も十分な品質を確保している。
特に、通勤中などに近年の高画質ゲームを快適に遊びたい人にとって、ゲーミングスマホ譲りの高性能と冷却システムや有線イヤフォン対応は魅力的だ。価格もハイエンドとしては妥当な設定で、これを選んでおけば、ゲームライフが快適になること間違いない。まさに「こういうのでいいんだよ」と言いたくなるモデルだ。ぜひ今後の定番シリーズになってほしい。
一方で気になるのは、ASUSは高価格帯のスマホを販売しながらも、現時点ではメーカー独自の有料保証サービスがないことだ。特にZenfone 11 Ultraは長く普段使いしたいモデルだけに、少々高くても故障・交換がスムーズな保証サービスが欲しい。これまでのZenfoneもそうだが、気に入ったが有料保証がないことに疑問を持たれて選択肢から外れるのはもったいないところだろう。もちろん他社の保険サービスに入る手もあるのだが、できればASUSのPC製品のような独自の有料保証サービスを用意してほしいところだ。
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