ahamoがデータ容量を20GBから30GBに増量――MVNO業界にahamoショック再び石川温のスマホ業界新聞

» 2024年09月22日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 2024年9月12日、NTTドコモはahamoのデータ容量を10月1日から月間20GBから30GBに増量すると発表した。単なる「報道発表」でしか流されていないが、業界的には「第2のahamoショック」というべき、インパクトの大きいニュースであった。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2024年9月14日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。


 先日、HISモバイルが新料金プランを発表したが、その際の説明として「20GBでは足りないユーザーが増えている」とのことであった。そこでHISとしては30GBプランを新設。2970円でデータ容量30GB、音声通話は6分以内というのが特徴であった。

 30GBはMVNOのなかでもひとつのトレンドになりつつあったが、ahamo自身が「20GBでは足りない」というユーザーを自らかっさらいに行った格好だ。

 povoは1年など長期間のトッピングを組み合わせることで、一月あたりの通信料金の負担が安くなるという設計が多い。先日、家族のトッピングを365日間で180GB、2万2200円で購入したばかりであったが、ahamoのデータ増量で各MVNOやサブブランドでも改定がはいりそうなだけに、長期間の契約は避けた方がいいのかもと思い始めてしまった。

 ahamoのデータ増量はahamoユーザー、さらに他のMVNOやサブブランドユーザーにとっては喜ばしい限りだが、NTTドコモに対しては「本当に大丈夫なのか」と老婆心ながら心配になってくる。

 そもそも、ahamoはNTTドコモにとっては大盤振る舞いな料金設定だっただけに「いかにARPUを上げるか」が経営課題となっていた。そのための80GBをプラスする「ahamo大盛り」や「ahamoポイ活」だったのだろうが、20GBから30GBに増えてしまったことで、かなりのユーザーがahamo大盛りを利用しなくなってしまうのではないか。

 また、当然のことながらデータ使い放題の「eximo」から「ahamo」に切り替えても収まるユーザーもいそうなことを考えると「料金そのままでの増量」は本当に経営判断として正しかったのか。

 NTTドコモとしては、安価な料金プランである「irumo」にユーザーが殺到するのを避けようと、ahamoを強化し、集客につなげようとしたのかも知れないが、eximoと大盛りユーザーが減ってしまうほうが大きいような気がしてならない。

 個人的にはせっかく「ahamo大盛り」という名称があるのだから、基本プランの20GBに10GBを追加する「ahamo小盛り」とか「ahamo中盛り」とか、20GBをさらに追加する「ahamoおかわり」みたいな親しみやすいトッピングをつくって、ARPUを上げていく方向を模索してほうが良かったのではないか。

 海外ローミングが30GBも使えてしまうahamoは自分にとっても最強のプランになってきているだけに、少なくともeximoには当面、移行することはなさそうだ。

© DWANGO Co., Ltd.

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